Kanon 第12話
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Kanon 第12話「異形の円舞曲(ワルツ) 〜waltz〜」について雑感など。
^L
●全体を通して
タイトルは……舞踏会の話なんで、そのまんま、ですね。異形は魔物のことかな?
前作では第7話Aパートで描かれた、舞踏会イベントを中心に、今回もあゆ編と栞
編の伏線を張っているお話。特に、あゆの天使の人形の話が描かれたというのは重要
かも。
それはともかく、今回はチョップ攻撃をかける舞や、舞の胸元開いたドレスや、見
事な踊りを見せる舞など、舞ファンには大変嬉しい話でした。佐祐理ファンには惨劇
の始まりで見ていられなかったかもしれませんが……。
●アバンタイトル
あゆ「夢、夢の中にいる。幻想が聞こえる。遠くから、近くから、さざ波のように絶
え間なく響く。忙しそうに歩く大人達。ベンチに座る、小さな姿に、気づくこ
となく」
回想シーンで駅前で待っていたあゆのこと、かな。
●大口叩いた割には……
祐一「ああ…。あー。二千円も使ってしまった」
あゆ「だから止めようって言ったのに」
祐一「しかも一個も取れなかった」
あゆ「ごめんね、僕の所為で」
祐一「謝るのはこっちの方だ。プレゼントするって約束したのに」
あゆ「僕は良いよ。祐一君、頑張ってくれたもん」
冒頭は7年前のあゆとの回想。ゲームセンターのクレーンゲームで天使の人形を取
ってやると約束して、二千円使ってもその約束を果たせなかった時の思い出。
# おおっ、早くも天使の人形が出て来ますか。
●ここまで連呼しなくても
あゆ「だ、駄目だよ」
祐一「何が」
あゆ「幽霊は、幽霊の話をすると寄ってくるから、絶対に幽霊の話はしちゃ駄目だ
よ」
祐一「今、思いっきり自分で連呼してるだろ」
あゆ「わ! どうしよう。どうなるんだろ」
夢から覚めた祐一が廊下に出るとあゆと鉢合わせ。
お化けや幽霊と思ったのかと訊ねる祐一に、あゆは幽霊の話をすると寄ってくるか
らと言いつつ幽霊の名を連呼。
…で、あゆは実は金目のものを探しに…では無く、トイレに行こうとしていただけ
なのだった。
# 真琴がいなくなったので、流石に誰かが部屋に入って来るという展開にはならない
# …と思ったら、今度はあゆの「幽霊怖い」ネタですか。
●忘れられていた真実
あゆ「何でそんな場所にいるの?」
祐一「俺は高所恐怖症なんだ」
あゆ「へー。実は僕も高いところが苦手なんだよ」
(中略)
あゆ「僕も大きくなったら、名雪さんみたいに綺麗になれるかな」
祐一「名雪は、俺やお前と同い年だぞ」
あゆ「え? うぐぅ。ショック…」
祐一「つまんないこと気にするな。あゆにはあゆの良い所があるだろう?」
あゆ「どんなところ?」
祐一「電車で子供料金で乗れる」
あゆ「全然嬉しくないもん」
祐一「何年経っても昔の服が着れる」
あゆ「少しは成長してるもん!」
祐一「お子様ランチを注文しても恥ずかしくない」
あゆ「それはちょっと嬉しいかも…」
祐一「と言う訳で気にするな」
あゆ「気にするよ!」
トイレに行った帰り、ベランダへと出たあゆと祐一。
だが高所恐怖症だという祐一はベランダの端までは出ない。そして実は、あゆも高
所恐怖症なのだという。
名雪のことを綺麗な人だというあゆ。大きくなったら名雪みたいに綺麗になれるか
なと言うあゆに、名雪があゆや祐一と同い年だと教え、あゆはショック。
そんなあゆに、祐一はあゆが子どもっぽいことによる利点を数え上げておちょくる
のだった。
# あゆと祐一が高所恐怖症というのは……やっぱり過去の事件が元かな。前作では出
# て来なかった気がするけど。
# あゆが祐一や名雪と同い年……すいません忘れてましたその設定(笑)。
# お子様ランチ…食べたいのかあゆ(笑)。
●寝ぼすけ名雪
名雪「ケロピーはここ。そして私はここ」
祐一「な、こいつはこういう奴なんだよ。おい、起きろ、目を覚ませ」
翌朝、食卓で寝ぼけているあゆの姿を見せ、「こういう奴なんだよ」と教える祐一。
揺すっても起きない名雪が頭からテーブルに頭を打ち付け、祐一達は真っ青。
しかし、名雪はそのまま寝てしまうのだった。
# このシーンなんですが、時計の針は午前5時37分。名雪で無くても寝ていて当然と
# いう気が……。
●実はフリースクールに登校してます(違)
あゆ「僕の学校は、休みたい時に休んでも良いし、好きな時間に登校して、好きな時
間に帰って良いんだよ」
祐一「そんな都合の良い学校があるか。遅刻するなよ」
学校に出かける祐一と名雪。名雪はミーティングが始まっているからと先に駆け足。
あゆにも急ぐようにいう祐一だが、あゆは自分の学校は休みたい時に休んでも良い
し、好きな時間に帰って良いと言う。
# 二人が出かけたのは結局7時54分。2時間以上名雪達は何をしていたんでしょうか。
# 時計わざわざ出していたところを見ると、何かのギャグでやっている可能性が大き
# いのですが……。
# あゆの学校のネタが早くも出ましたか。実はあゆは登校拒否で、フリースクールに
# 通っているんです(嘘)。
●言った方は忘れても言われた方は忘れない
祐一「舞、覚えてるか? 夕方からは舞踏会だぞ」
舞 「はちみつくまさん」
佐祐理「はちみつが舐めたいの?」
舞 「ぽんぽこたぬきさん」
(中略)
祐一「舞に可愛げを持たせるために、イエスははちみつくまさん、ノーはぽんぽこ狸
さんって返事しろって言ったんだ。な、舞」
舞 「はちみつくまさん」
佐祐理「あははーっ。そうだったんですか。佐祐理、びっくりしました」
祐一「確かに、かえって引かれそうだな」
(中略)
祐一「良く友達になろうと思ったな」
佐祐理「何だか、似てるような気がしたんです。佐祐理と」
祐一「え? どこが」
佐祐理「佐祐理も、良く判りませんけど、もしかしたら、背負っているもの、とか。
祐一さんも似てる感じしますよ」
登校途中、佐祐理と舞に出会った祐一。
夕方からは舞踏会、と呼びかけた祐一に、舞は昨日祐一に言われたとおり、「はち
みつくまさん」、「ぽんぽこたぬきさん」と答える。びっくりした佐祐理だが、祐一
が事情を知って納得。かえって引かれそうだなと祐一が言うと、舞は先に行くことで、
祐一に対して怒りを表明する。
舞が昔からああなのかと訊ねる祐一は、良く友達になろうと思ったという。
舞が自分と似てるような気がしたと言う佐祐理は、祐一も似てる気がすると言うの
だが。
# 次回予告で出ていたので判りますが、真面目にはちみつくまさん、ぽんぽこたぬき
# さんと答えている舞が何とも。祐一の言葉を真面目に受け止めたのか、それとも冗
# 談でやっているのか判断がつきかねるところがありますが。
# 佐祐理の意味深発言。前作を観る限りでは、佐祐理の背負っているものって全然想
# 像がつかなかったのですが……。
●今日も食事はアイスです
栞 「そういう時は、逆立ちすると治るんですよ」
祐一「こんな所で出来るか」
栞 「待って下さい。それならお薬あげます。これは解熱剤、風邪薬、うがい薬」
(中略)
栞 「落ち着いたみたいですね。でも、まさか本当にするとは思いませんでした」
祐一「夕方からは舞踏会なのに、今体調を崩す訳にはいかないからな」
(中略)
祐一「シンデレラは、家に帰れ」
栞 「はい。それじゃあ」
栞 「舞踏会に出損なったシンデレラ。なんて、ちょっと格好良いですよね」
祐一「王子様の代わりに、俺で我慢しとけ」
中庭で栞と会っている祐一。今日もカップアイスを食べている栞は、祐一にも半分
食べますかと聞く。
半分を猛烈な勢いで食べ、その冷たさに気分が悪くなってしまう祐一。
逆立ちすると治るという栞は、次には薬を次々と取り出す。
結局、栞の言う通りに逆立ちをする祐一なのだった。
舞踏会に出てみたかったという栞に出れば良いじゃないかという祐一。
しかし病人なので栞は遠慮するのでした。
# 栞のカップアイスのすくい方の絵が妙にリアル?
# 栞のように何種類も薬を飲まないといけない娘であれば、普通、瓶で薬は持ち歩か
# ないと思う……。
# 逆立ちすると治るって、胃下垂や逆子はそれで治るみたいですが……。祐一の場合、
# 冷たいもの食べて頭痛か何かということでしょうから、それでは治らないような…
# …。
# 時間と舞踏会でシンデレラ、ですか。舞踏会に出損なうのが格好良いって、栞のセ
# ンスは相変わらず良く判りません。それに対して祐一も、それを否定するのでは無
# くて、自分が王子様の代わりになってやるっていっているようなものですよね。ま
# たここでフラグを立ててますな……。
●栞のクラスメイト
女生徒「風邪? 風邪じゃないです。だって一学期の始業式からずっと休んでるんで
すから」
祐一「え」
女生徒「最初の日に倒れたんです。教室で。誰も知ってる人がいなかった私に、最初
に話しかけてくれて。私、ずっと心配してたんです。だから今、美坂さんを見
てびっくりして」
祐一「美坂? あの子の名字、美坂って言うのか?」
女生徒「ええ。美坂栞さんです」
校内に戻って来た祐一に一年の女生徒が声をかける。
彼女は、栞の同級生で始業式の日に知り合いがいなかった自分に声をかけてくれ、
その日に倒れた栞のことを良く覚えていた。
そして祐一は、栞の名字が美坂であることを初めて知るのだった。
# 前作では最初から栞の名字が香里と同じであることは明らかでしたが、本作では今
# 回になって漸く明らかに。それにしても同級生ちゃん(名前無いのかな?)、栞の
# ことが気になるのなら、祐一がどこの誰か確認しようよ。それ以前に栞は毎日のよ
# うに来ているのだから、彼女を見つけて話しかける方が先か。でも、そうしようと
# する様子も無いな、彼女。
●確かに色々な意味で目立ちそう
北川「舞踏会の衣装さ。俺、実行委員だから盛り上げる責任があるんだ」
祐一「実行委員? お前が?」
北川「おう! これで会場の視線を独り占めだぜ」
香里「確かに独り占めには出来そうね。色んな意味で」
北川「だろ。香里と踊るために、気合い、入れたんだぜ」
香里「私、出ないわよ。今日は名雪と遊びに行くの」
北川「え…」
香里「私、部活に顔出して行くから。昇降口で待ってて、名雪」
北川「そ、そんな…。はーあ。あいつ、二年になってから感じ変わったよな」
教室では北川が、プレスリー風の派手な衣装を着ていた。
舞踏会の実行委員で、これで会場の視線を独り占めだという北川。
それは香里と踊るための派手な衣装だったが、香里は舞踏会には出ないという。
そんな香里を二年になってから態度が変わったという北川。
名雪も最近元気ないというのだが…。
# 北川の袖に房のついた派手な衣装。正式な名称が判らなかったので調べてみると、
# エルヴィス・プレスリー風コスチュームとして市販されてました(笑)。もっとも、
# 当のご本人は生涯で1度しかあんな感じの服は着なかったそうですけど(ちゃぶ台
# 返しみたいなもの?)。
# 香里が冷たく「色んな意味で」と言っているのに、全くそれに気づかずに「だ
# ろ?」と嬉しそうな北川哀れ…。
# 二年になってから態度が変わった美里。栞が倒れてから、ということですね。
●妹なんかいない
祐一「お前、栞っていう妹いるだろう。さっき、学校に来てたんだよ。次は、お前に
も声かけようか」
香里「何か勘違いしてるんじゃない。私には妹なんていないわ。私は一人っ子よ」
祐一「え?」
香里「さよなら」
教室から出て行った香里を追い掛けた祐一は、栞という妹がいるだろうと話しかけ
る。
しかし、香里は妹なんかいないと否定。
そして名雪に尋ねても、香里の家族構成のことは彼女が話してくれないために判ら
ないのだった。
# 前作と比べると大分遅いですが、香里の妹否定発言キター!!
# 一応初日だけとはいえ、学校には来たのだから、名雪が全く気づいていないという
# のも……名雪ならあるかもしれない。
●舞の誘導術
祐一「やっぱり舞も楽しみなんだな!」
佐祐理「あははーっ。良かったです」
昼食時、香里と栞のことで考え事をしていた上の空だった祐一。
タキシードのことで佐祐理に話しかけられて二人のドレスも楽しみだよという祐一
は、舞にも無理矢理同意させるのだった。
# 舞を肯かせるために、弁当のお重を持って上下させて肯かせるとは(笑)。
●あゆは幼妻(違)
あゆ「お帰りなさい、祐一君」
祐一「取りあえず風呂」
あゆ「ごめん。まだ沸いてないよ」
祐一「だったら飯」
あゆ「まだ、これからお買い物」
秋子「祐一さん、お風呂に入るんですか?」
祐一「いやぁ、ぼけたつもりだったんですけど」
帰宅して出迎えたあゆに風呂、続いて飯を要求した祐一だが、もちろんそれはぼけ
ただけ。二人して買い物にでかけるあゆと秋子。祐一は、二人が仲良いんだなと感じ
る。
# あゆを奥さん役にしてぼける祐一。秋子さんは冗談にはとってないんですか?
●増えてるよ〜
祐一「頼むよ。二千円位で良いから」
名雪「頼まれても困るよ」
祐一「じゃあ、拝むから」
名雪「拝まれても困るよ」
祐一「じゃあ、三千円で良いから」
名雪「増えてるよ」
祐一「じゃあ、あるだけ全部で良いから」
名雪「全部は駄目。私が困るもん」
(中略)
祐一「元気になったんだな」
あゆ「え?」
祐一「最初は全然笑ってくれなかったもんな。お母さんがいなくなったって言って
さ」
あゆ「うん…。まだ、ふっきれないけど、きっと、一生かかっても無理だと思うけど、
でも、悲しみを忘れることは出来ると思うんだよ。だから、祐一君には本当に
感謝してるよ」
誰もいないリビング。TVを観ながらいつしか眠り込んでしまった祐一。
夢の中で七年前の出来事を回想する祐一は、名雪から借りた千円でクレーンゲーム
に再チャレンジ、あゆに天使の人形をプレゼントする。
ずっとずっと大切にするからと言うあゆに、祐一は元気になったんだなと言う。
# 最初二千円と言っていたのに、三千円、最後はあるだけとちゃっかりしている祐一、
# ナイス。ついでに次のお小遣いで返すって、その時には家にいないし(笑)。きっ
# と、この時の借金はそのままに違いない。
# 名雪が取り出した千円札。しっかりとD1000円券(現行の一つ前)になってま
# すね。
# 天使の人形をあゆにプレゼントした祐一。段々と、核心に近づいて行きます。それ
# にしても、あゆの台詞はとても10歳には見えない……。
●ボケが突っ込みに
祐一「ああ…。どちらからいらした、お嬢様で?」
(中略)
佐祐理「舞が」
祐一「突っ込みを入れた」
佐祐理「あははーっ。照れること無いのに。ホントにとっても似合ってるよ」
居眠りしている内に、時刻は午後4時48分。祐一は慌てて舞踏会の会場へと向かい
ます。
実行委員長の北川の司会を誰も聞いていない会場に入った祐一は、ドレスアップし
て化粧までした舞の姿に目を奪われる。
どちらからいらしたお嬢様で、と声をかけた祐一にチョップを入れる舞。
本当に似合ってる、今夜のヒロインは舞だななどと口々に言う佐祐理と祐一に、照
れて突っ込みを入れまくる舞なのだった。
# 舞の衣装は前作(と言うよりは原作)に忠実なのかな。佐祐理共々二人とも胸元が
# 見えていて大胆です。
●久瀬会長登場
久瀬「生徒会長の久瀬だ。僕を知らないとは、君もあまりまっとうな生徒では無いら
しいな」
祐一「ほほー。この学校の生徒会長は、転校してきたばかりで右も左も判らない生徒
にそういう態度を取るのか」
久瀬「く…。フン。警告しておくが、川澄さん、あなたはこれまで度々問題を起こし
ている。万一この行事を台無しにするようなことがあれば、学校側に掛け合っ
て容赦なく処分を行う。そのつもりでいたまえ」
他の女生徒に挨拶に行った佐祐理。
舞と二人きりになった祐一は、別人だと思ったと言い舞は照れて赤くなる。
そこに現れた生徒会長の久瀬は、舞に対して良いご身分だなと嫌味。
祐一に対してまでまっとうな生徒では無いという久瀬は、祐一にその態度の悪さを
指摘されるが、舞にこの行事を台無しにするようなことがあれば、処分すると警告し
て去って行くのだった。
# 前作の話だと有力者の息子か何かでしたっけ? 本作だとその背景が今のところ出
# ていないので、何でたかが生徒会長でそこまで偉そうにしていられるのかが不思議
# です。
●モンキーダンスが良いらしい>舞
祐一「ああ。まだむかついてる。舞、あんだけ言われて、腹立たないのかよ」
舞「別に。本当のことだから」
祐一「ん…。張り合いの無い奴。それより、誰かと踊ってきたらどうだ。折角来たん
だしさ」
(中略)
祐一「あれで良いだろう。相手いないみたいだし」
舞「いや。祐一。あたしは祐一が良い」
祐一「俺、ダンスって言ったら、モンキーダンス位しか踊れないぜ」
舞「お猿さん?」
祐一「いや、こんな場所で踊るものじゃ無いと思うけどな」
舞「あ…。私、こういう場所が不慣れだし。祐一に側にいて欲しい」
久瀬の言葉に腹の立った祐一は「やけ食い、ドカ食い、バカ食い」
しかし、舞は本当のことだと気にする様子もなし。
祐一はそんな舞に誰かと踊ってきたらどうだと言い、相手を見つけられないでいた
北川で良いだろうと言うが、舞は祐一が良いと言う。
モンキーダンスしか踊れないという祐一だが、舞に側にいて欲しいとまで言われる
と…。
# 舞にしてははっきりと「祐一が良い」と言いましたな。思いっきり告白されている
# ようなものですが。
# 北川、香里がいないからって、誰それ構わず女の子に声をかけ、玉砕してしまって
# 哀れ……。
●会場の注目を集める二人
祐一「慣れて無くたって関係無いさ」
舞「あ…」
祐一「楽しめりゃ良いんだ」
(中略)
祐一「結構、踊れるじゃないか。運動神経、良いんだな」
舞「段々慣れてきた」
(中略)
祐一「もっと喜べって」
舞「うん…。ありがとう、祐一」
祐一「あ、いや。そうストレートに感謝されてもな」
音楽が鳴り始め、祐一は楽しめりゃ良いんだと舞の手を取り踊り始める。
踊れないはずの舞は、たちまち踊りに慣れてしまい、祐一と舞のペアは会場の注目
を集めてしまう。
# どうも、祐一は兎も角、舞の方は元々ダンスが出来るとしか思えないのですが……。
# 事実上踊っているのは舞だけに見えるし。
●惨劇は突然に
祐一「何だ?」
舞「来た」
祐一「え!? 来たって、まさか…」
(中略)
舞「佐祐理!」
(中略)
祐一「佐祐理さん、目を覚ませ。佐祐理さん、目を覚ましてくれ。あ…舞は」
(中略)
祐一「もう止めろ舞、止めるんだ! 聞こえないのか、舞!」
(中略)
久瀬「やってくれたな川澄さん! 問題だぞ、これは! 只で済むと思うな!」
佐祐理「舞…」
踊っている最中、手を離した舞。魔物の気配を感じたのだ。
テーブルの上に置いてあったグラスが割れたのを手始めに、窓ガラスが次々に割れ
ていく。テーブルの上の料理がひっくり返り、男子生徒が見えない力に吹き飛ばされ
る。
そして、逃げ遅れた佐祐理が吹き飛ばされたのを見た舞は、剣を取り出し舞踏会の
会場内、生徒達の目前で剣を振るい見えない魔物と戦い始める。祐一の制止も聞かず
に。
テーブルの上から跳躍した舞が剣を突き刺すと、魔物は逃走。
全てが終わった後で、久瀬は舞に只で済むと思うなと叫ぶのだった…。
# 前作でもあった舞踏会の惨劇。でも、舞が剣を振るう前から窓カラスが割れたりし
# ていたので、舞にだけ責任を押しつけるのは可哀想な気も。
●次回予告
あゆ「こ、こんばんわ」
佐祐理「大事なお話があるんです。舞のことで」
祐一「あ…」
久瀬「是非聞かせて貰いたいものだな」
佐祐理「ええ、大丈夫ですよ」
舞 「犬さん。ワン」
祐一「えい」
舞 「あ…。ん…」
舞 「魔物が狙っているのは私じゃない」
第13話「あぶなげな三重奏(トリオ) 〜trio〜」
では、また。
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