ガザ停戦は報復合戦に一息いれるだけ
パレスチナのハマスがイスラエルに対するロケット攻撃を中止し、イスラエルはガザ進攻から撤退することで合意した。期間は一応6ヶ月とし、その時点で再考するという。
この合意は、イスラエル国民のロケット攻撃に対する恐怖とハマスの強硬姿勢に対する制裁で経済支援を打ち切られたパレスチナ国民の困窮によるものだとされている。
しかし、この停戦くらいで経済支援が再開するものではないし、ハマスの後ろに控えているイランの支援増によって、いつロケット攻撃を再開するようになるかも知れないのだ。だから、この停戦は一息入れるだけである公算が高いと思う。
イラクは完全にシ−ア派とスンニ派との内戦の泥沼化し、イラク問題で中間選挙にも敗北したブッシュは、周辺アラブ諸国の協力を得ようと、チェィニ−副大統領がサウジアラビアを訪問したり、国交のないイランとの話し合いを計画するなど、イラク問題の打開に懸命になっている。
しかし、それを見透かされて、イランからは、核開発の容認、経済制裁撤廃、イラクからの米軍撤退などの要求を突きつけられる始末だ。
問題解決の道はただ一つ、アラブ諸国のイスラエル承認と引き換えに、イスラエルの占領地からの撤退、ヨルダン川西岸の隔壁の撤去、エルサレムの国際管理、これしかないのだ。
大統領として後がないブッシュが、イスラエルに対してこれを要求し、実行されれば、イスラム諸国のアメリカ不信も大幅に改善されるであろうし、テロ熱に水をぶっ掛けることにもなるのだ。
それこそブッシュの歴史的勝利だと思うのだが。
村上新八
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