Kanon 第8話
携帯@です。
Kanon 第8話「追憶の幻想曲(ファンタジア) 〜fantasie〜」について雑感など。
私信:
某所でのレス記事は読んでいます。あそこだとレス返しようが無い……。
ついでに、そこでの東映版Kanon記事まとめも結構役に立っていたりして…。
^L
●全体を通して
東映版の第6話の一部と第10話前半部分に相当する話です。
次回予告で予想はしていましたが、全編、真琴、真琴、真琴一色だった気がします。
真琴の正体をついに祐一が知ることとなります。そして、真琴の最後の時は刻一刻
と近づいてきて……。
普段はそれってどんなエロゲ? と揶揄される祐一の行動ですが、今回ばかりはあ
ゆにも栞にも夜の学校での舞との会話も無く、真琴の世話に専念していましたね。東
映版(前作)では舞、栞の話の後、第10話1回のみで真琴の話を片づけてしまいまし
たが(それが又名作!)、今回は真琴の話が最初にクライマックスを迎えるようです
ね。命の煌めきとそれが消える様を目撃した祐一が、舞や特に栞に深く関わることと
なった時、どう前作とは異なる反応を示すのかがちょっと興味が出て来ました。いや、
東映版のようにそんなこと気にせず、淡々と話を進めていく可能性もありそうですが。
今回、真琴と祐一が様々な形で触れ合っていくのですが、その触れ合いの内容が前
作第10話、真琴が寝込んでからのエピソードと似ている部分が多いです。ひょっとす
るともう一度、同じ事を繰り返すつもりなのかもしれません。
それと美汐は前作では当初、嘘をついてまで祐一と真琴を関わらせまいとしますが、
本作では最初から自分の想いを語ってますね。前作では祐一を辛い目に遭わせたくな
いという感じだったのが、本作では自分が辛い想いをしたくないという風に見えます。
●今日も了承
真琴「出来たら飼ってあげたいんだけど。駄目かな?」
祐一「秋子さんに聞いてみろよ。一秒で答えが出ると思うぜ」
秋子「了承」
真琴「わ、本当に一秒で出た」
今日も陸上部の朝練で早く出て行った名雪。
猫を出来たら飼って上げたいという真琴に秋子さんに聞くように言う祐一。
祐一の予想通り1秒で猫を飼うことは了承されるが、猫アレルギーの名雪には近づ
けさせないようにと言うのだった。
# 前作だと、平気で名雪と同じ部屋にいたような>猫。
●その名はピロ
祐一「猫塚ネコ夫!」
真琴「誰それ」
祐一「その猫」
真琴「なんで〜!? 人みたいで気持ち悪い」
祐一「じゃあ…。シャム塚シャム夫」
真琴「もっと可愛いのにしてよ〜」
祐一「そうか、駄目か…。じゃあ、肉まんってのはどうだ。お前、肉まん好きだ
ろ?」
真琴「好きでも食べ物の名前なんてヤダ」
祐一「じゃあピロシキ。ピロちゃん、何て呼ぶととってもキュートだぞ」
真琴「可愛いけど、どういう意味?」
祐一「意味は無い。純粋に俺の乙女心をくすぐる宇宙。その名も乙女コスモより生ま
れ出たワードだ」
飼うことが決まったことで、「可愛い」名前をつけてやろうという祐一。
祐一のことだし、最初は巫山戯た名前だろう…という予想通り、最初は変な名前。
次に真琴が好きな肉まんが拒否されるとピロシキ、略してピロちゃんを提案する祐
一。
ピロシキがロシアの揚げ饅頭であることを知らなかった真琴は、可愛いから良いや
ということで、猫の名前はピロに決定。
# 乙女コスモって一体……(汗)。コスモという言葉と乙女という言葉が激しく矛盾
# するような気がしないでも。
# 前作第6話でピロの名前をつけた時には、名雪とあゆまで名付けに参加していて、
# 祐一は「ひげ」、「鼻毛」など何故か毛シリーズ。あゆは「たい焼き」、名雪は「ミ
# ケ」とか普通の名付けでした。あゆがたい焼きを出したことから、祐一が肉まんと
# 言い出して、その流れでピロと名付けられていました。
●つくづく普通の反応が出来ない祐一
真琴「えーとね。肉まんって、どうしてあんな美味しいんだろうね」
祐一「何聞いてんだよお前」
真琴「日常会話よ日常会話」
祐一「日常会話にしては返しづらい話題だぞ。俺は肉まんの製造過程について、その
おいしさの秘密を暴いて見せれば良いのか?」
真琴「美味しいね、とか相づちうってくれるだけで良いじゃ無いのよ」
朝、祐一と真琴は一緒に通学&通勤。
棒読み口調で祐一に日常会話を試みる真琴。
要するに、祐一との関係を改善しようと試みているのかな。
祐一の方の反応は相変わらず変ですが。
「美味しいね」と言う祐一。気持ち悪い…と思ったら自分で突っ込んでますね。
●美汐のことを知っている舞
祐一「あいつ、自分で自分が誰だか分かんないんだ、記憶を無くしてるんだよ。何か
知ってるなら教えてくれ、頼む」
舞「私には何も出来ない。でも……あの子なら、ひょっとしたら」
学校で昨日、真琴が舞の言った場所にいたことを話す祐一は、どうして真琴の居場
所がわかったのかと訊ねるが、真琴はそんな気がしただけと言う。
何か知ってるなら教えてくれと頼む祐一に、舞はその時すれ違った女生徒ならひょ
っとしたらと言います。
# 前作では真琴とは特に関係無かった舞。今回は真琴だけで無くて美汐のことまで何
# か知っていそうです。ゲームでは何かあったんだろうか。
●初恋の人の名前
祐一「何やってるんだ、あいつ。この寒いのに」
美汐「あなたを待っているんでしょう。あの子は貴方のお知り合いですね」
祐一「え、あ、ああ」
美汐「良い子そうですね」
祐一「まぁな。不器用で人見知りが酷いけど」
美汐「名前は、何と言うのですか?」
祐一「真琴だよ。沢渡真琴。あ…」
何時ものように、舞や佐祐理と昼食を共にした祐一。
# 佐祐理は今回台詞無し。タコさんウインナと卵焼きは毎日外せないメニューか?
放課後、帰宅しようとして校門の所で真琴が待っていることに気づく祐一に、先ほ
どの少女(美汐)が声をかける。
少女に真琴の名前を聞かれたことを切っ掛けに、祐一は同じ名前の女性を知ってい
たことに気づきます。そして気がつくと、美汐の姿はもう無いのでした。
# 栞も今回は出番無しですね。
# 自分から名乗る前に真琴の名前を聞く美汐。いきなりだな。
# 前作では真琴の名前が自分の初恋の人だと気づくのは、全てが終わってからですが、
# 本作では随分とネタバレが早い。
# 祐一の回想からして、狐と出会ったのは夏の話?
●あ、あんたを待ってた訳じゃ無いんだから(違)!
真琴「うん…。あのね、保育所にピロ連れて行ったら怒られた」
祐一「そりゃそうだろう」
真琴「明日から連れて来ちゃ駄目だって」
祐一「あ…、ほら肉まん買ってやるから元気出せ」
真琴「あ…本当!?」
祐一「でなきゃ、お前が俺を待っている筈が無いものな」
真琴「うんうん。そのつもり。ね、ピロ」
校門でピロと待っていた真琴。
待ってたのか? と言われて悪い? とツンデレ反応。
# ホント素直じゃないって、祐一にだけは言われたくありませんという気が。
保育所にピロを連れて行ったら怒られた真琴。
しょげる真琴に祐一は肉まんを買ってやるからと言います。
肉まんで立ち直るなんて、安いな。
# 祐一と一緒に出て行って、祐一より早い時間に終わるなんて、保育所とは思えない
# 勤務時間。幼稚園とかなら判るけれど。
●自分に可愛い子どもが出来るとついつい人に見せたくなるもの
真琴「あう〜。そんなこと言うならもう知らない。せっかく良い物見せてあげようと
思ったのに」
祐一「お前の裸ならもう見たぞ」
一昨日に切り刻まれた宿題をやり直していた祐一。
部屋にノックもせずに入って来た真琴(それは何時も)は、良い物を見せてあげる
と言うのだが、それはピロがミルクを飲む姿。祐一はため息をつくと部屋に戻ってし
まう。
# 良い物と聞いて真琴の裸はもう見たという祐一。一応、真琴の裸は良い物という認
# 識はあったのね(笑)。
# 前作第10話で、真琴のパジャマのボタンを外してやった時に裸を見たで、正体に気
# づくと思わせるエピソードがありましたが、この話が出るということは、それはや
# らないということなのか、それとも祐一がちゃんと見てはいなかったのか、それと
# も傷は後から出て来るものなのか……。
●フラグ立て失敗
祐一「今日は、舞の所へは行けないか」
(中略)
真琴「大丈夫かな」
祐一「冷たいミルクなんかやったからだ。可愛い可愛いだけじゃなくて、もう少し気
をつけてやれよ」
夜。宿題が漸く終わった頃に部屋におしかけて来た真琴。
だがそれは、ピロがお腹を壊して苦しそうにしているためだった。
後始末をした祐一。そのお陰で、今日は舞の所に行けなくなってしまう。
# 舞の所へは行けないかって、まさしくギャルゲー的発言ですな。
# あゆにも今回は会えなかったし、今回は真琴中心で行く、という事ですね。
●もう一人の沢渡真琴
祐一「沢渡真琴。確かにそういう名前の女性を俺は知っていた。でも、それはこいつ
のことじゃない。沢渡真琴。それは俺が子どもの頃、俺が好きだった年上の女
の子の名前だ。だけど、その名前を知っている奴は誰もいない筈だ。あの頃、
俺の部屋にいたあいつ以外は。…馬鹿か、何考えてるんだ。俺は」
ピロを看病したまま眠り込んでしまった真琴。
祐一は、沢渡真琴という名前の女性を知っていたことを思い出す。
それは、子どもの頃に好きだった年上の女性。
そしてその名前を知っている者は、自分の他にはいないことも。
その時、部屋にいた狐以外は……。
# 前作では祐一の好きだった「沢渡真琴」の姿は描かれていなかったのですが、本作
# では登場。と言っても、白い帽子と白いワンピースが印象的なものの、顔は全く不
# 明ではありますが。
●予兆
真琴「何か、足がふらつく。昨日寝てないからかな。あー。あう」
翌朝。元気になったピロ。
今日も一緒に通学&通勤の祐一と真琴。
真琴は、よろけて祐一に掴まります。
真琴は、昨日徹夜で看病したからだと思っているようですが…。
# 思いっきり寝てただろう! …という突っ込みは不許可でしょうか(汗)。
# 真琴の命が尽きようとしている予兆。「AIR」の観鈴ちんの時のことを思い出させ
# て嫌ん(作品自体は本作の方が先ですが)。
●何かを知っている美汐
美汐「天野です。天野美汐」
祐一「俺は相沢祐一。あのさ、昨日の女の子覚えてるだろう。あいつの友達になって
やってくれないか?」
(中略)
美汐「記憶が無いんですね」
祐一「え、何で知ってるんだ」
(中略)
美汐「私にあの子の友達になれと。そんな酷なことは無いでしょう」
祐一「あ、ああ…」
美汐「あの子とは友達になりません。絶対に」
祐一「何故、舞も君もそんなおかしな事ばかり言うんだ。一体、真琴に何があるって
言うんだ。本当は何か知ってるんじゃ無いのか。昔、知り合いだったとか」
美汐「私はあの子を知りません。出会っているとすれば、それは相沢さん、あなたで
す」
祐一「俺が? あいつと」
美汐「出会っている筈です。いつか遠い昔に」
美汐「ただ、その時あの子を」
祐一「待て! …それ以上は言わないでくれ」
昨日出会った少女を呼び出した祐一は、その少女──天野美汐──に真琴の友達に
なってくれるように頼むが美汐はそんな酷なことは無いでしょうと拒絶。
真琴のことを知らないという美汐は、出会っているとすれば、祐一だという。
はるか遠い昔に出会っている筈という美汐だが、祐一はその先の言葉を聞くことが
出来なかった。
# 前作でも祐一と美汐の会う場所は屋上でしたが、本作では屋上に屋根がついていま
# す。そうで無いと、以前の話であったように雪で転んでしまいます。
# 前作でもそうでしたが、似たような経験をしていたとはいえ、直接知らない真琴の
# ことを見て、どうして正体が判ったんだろうか。何となく?
●真琴の記憶の手がかり
祐一「手がかり?」
真琴「うん。又一つ思い出したの。自分の昔のこと」
後半。昨日と同様、校門で待っていた真琴。
記憶の手がかりを思い出したという真琴が祐一を連れて行ったのは、物見の丘。
ここにずっといた気がするという真琴。
# そう言えば真琴の服、きちんと毎日変わってる? 秋子さんが色々買ってやってい
# るみたいですね。
# 前回、真琴が寝ていた時は雪が積もっていなかった物見の丘。今回はまるで夏であ
# るかのように青々と草が茂っているのですが、変に思わないのか? 街のそこかし
# こに雪が残っているというのに。
●別れの場所
祐一「ここは、俺があいつと別れた」
(中略)
祐一「何すんだよ、いきなり」
真琴「分かんないけど、凄くむかついたの。ここで目茶苦茶嫌なことがあったような
気がするから」
(中略)
祐一「また、肉まん買ってやるから」
真琴「ホント!? それなら帰る。あう!」
更に真琴に連れて来られた場所は森の中の広場のような場所。
その場所は、祐一が狐と別れた場所。
突然、祐一の胸を叩く真琴。
ここで無茶苦茶嫌なことがあったような気がするのだと言う。
雪が降って来たため、寒くなる前に丘を降りようという祐一。
真琴は肉まんを買ってやると言われると帰ると言うが、そこで再び転んでしまう。
# 真琴(というか狐)と別れた場所って、前作では物見の丘でしたね。
# お別れの場所が森の中にある広場って、別の誰かさんと被るな。
●真琴だって女の子
真琴「あ、寒いね」
祐一「冬に寒いのは当たり前だ。汗かく程暑かったら異常気象だろう?」
真琴「日常会話よ、日常会話。又雪降るよ多分」
祐一「冬なら雪に決まってる。もし」
真琴「ウニと栗が降ってきたら怖いな、とか言うんでしょ」
祐一「良く判ったな。俺が言おうとしたこと」
真琴「判るわよ。祐一の考えなんて浅はかだもん」
(中略)
祐一「お前といると、俺まで馬鹿になるんだ」
真琴「何よ。真琴が馬鹿で祐一が合わせてるってこと?」
祐一「いや、二人が揃うと一緒に馬鹿になるんだ」
真琴「あ、成る程。…って、納得して良いのかな」
(中略)
祐一「良いんじゃ無いか? 今時貴重だぜ、馬鹿でいられる様な時って」
真琴「うん。そうかな」
肉まんを買いに商店街に出た祐一と真琴。
真琴の言葉に、祐一の反応は相変わらず斜に構えた反応だが、真琴はそんな祐一の
言葉を先回りして反撃。
# 祐一の反応は何時も通りですが、真琴が祐一の台詞を先回りして返して来たのは驚
# きました。もっとも、祐一は別の台詞を言おうとしていて、真琴に合わせてくれた
# のかもしれませんが。
# 真琴といると俺まで馬鹿になると言われ怒る真琴。二人が揃うと馬鹿になるって、
# 祐一なりの友情(愛情)表現なんでしょうね。気が合うって。
# 馬鹿で居られるような時って貴重。確かに……。
# ウェディングドレスに見とれている真琴。お嫁さんになりたいとか思っているのか
# な。
# 佐祐理、舞、栞にまともな出番が無かったように、今回はあゆも出番なしですか。
# 街に出れば絶対に現れそうな気がするのだけど。
●雪は食べるもんじゃありません
真琴「あ、冷た」
祐一「腹壊すぞ、ピロみたいに」
真琴「良いもん。祐一に看病させるから」
祐一「おい、又転ぶぞ」
帰り道。降ってきた雪。喜んで口開けて走る真琴。
# 祐一に看病させるからって、間もなく冗談じゃないことに…(泣)。
●一応探してはいたらしい
名雪「はー。祐一は、暢気だよね」
祐一「あ?」
名雪「お母さん、あの子の親御さんを探してるんだよ。警察とか市役所とか」
祐一「そうだったのか」
名雪「でも、見つからないの。捜索願も出てないって。あの子にも家族はいる筈なの
に」
(中略)
祐一「って、いきなりテンションを変えるな!」
名雪「ピロ〜」
暗くなってから帰宅した祐一と真琴を出迎えた名雪。
真琴が素直になってきたという祐一に、名雪は暢気だよねという。
秋子さん、ずっと真琴の両親のことを探し続けていたのか。
……と、申告な話をした直後にピロの姿を見てもの凄い勢いで触りまくる名雪に爆
笑。
# その後の名雪の猫アレルギーが一切描かれていませんが、大丈夫だったのか?
●嘘から出た誠
真琴「ねぇ、紙飛行機作ろう、紙飛行機」
祐一「あ? 又俺の宿題目茶苦茶にする気か?」
真琴「今一人で作ってたの。でも、上手に折れなくてさ」
帰宅後、祐一の部屋にノックも無しで飛び込んで来た真琴。
紙飛行機を作ろうって、一昨日の夜の嘘を本当の話にするつもりですか(汗)。
# そう言えば前作第10話で紙飛行機エピソードがありましたね。これの伏線?
●この後王子様が迎えに来なかったらとか思わないんだろうか
祐一「五月蠅いんだよ、お前は」
真琴「いきなり開けたら文句言う、合図しても文句言う。勝手過ぎる」
祐一「どうしてお前には中間が無いんだ。端から端へ吹っ飛んで行くな」
真琴「それよりさほら、新しい漫画買って来たの。一緒に読もう」
(中略)
祐一「そんなにくっつくなよ」
真琴「そんなに離れたら見えない」
祐一「はー。えっと、恋は何時だって唐突だ。うわっ、べたべたの少女漫画だな」
真琴「私語を夾まないの」
祐一「下痢も何時だって唐突だ」
真琴「そんなこと書いてない」
(中略)
祐一「判った。絶対迎えに来るから。その時は二人で一緒になろう。結婚しよう。そ
れまで、さようなら。おわり」
真琴「あ〜。すんごく良いお話だったあうぅぅ」
(中略)
祐一「最後まで、べたべたのラストだったな」
真琴「人が余韻を味わっている時に汚さないでくれる?」
祐一「そういう所がガキなんだよ、お前は。結婚は人生の墓場って言うんだぞ」
真琴「はー。祐一と結婚する人は最悪ね」
祐一「お前とはしないから安心しろ」
真琴「されたら舌かみ切る」
再び、今度は扉を激しくノックして現れた真琴。
今度は漫画を一緒に読もうという。
最初は文句を言った祐一。しかし、真琴に読めない漢字があることもあり、最初か
ら最後まで読んでやるのでした。
# 全部読んでやったとしたら、凄い時間かからないか? そうか、名雪の猫アレル
# ギーが治まるのを待っていたのかも。
# 読んでやった漫画は、前作第10話で読んでやった漫画とほぼ同じストーリーのよう
# です。ラストの「結婚しよう」はありませんが。ちなみに作画は荒谷朋恵氏。
# 商店街でウェディングドレスを見ていたり、漫画のラストシーン、「結婚しよう」
# で、結婚の話題が出ていたり、実は真琴編のクライマックスで真琴の花嫁衣装姿を
# 出す伏線…だったりして(嘘)。前作では入院する前に家族でファミレスで、家族
# の絆という点が前面に出ていたのですが。
●病人にも容赦なし
名雪「どうしたの? さっきから三回目だよ」
真琴「何か手が上手く動かない。疲れてるのかな」
秋子「それじゃ、スプーン持って来ましょうね」
真琴「うん。ごめんなさい」
祐一「食べられないんじゃ仕方無いな。それじゃお前の分まで貰ってやる」
夕食はおでん。真琴は喜ぶものの箸を何度も取り落としてしまう。
祐一はそんな真琴の豆腐を奪おうとして二人で大騒ぎ。
# つい5日前(第3話)の夕食もおでんだったような。本当に好きですな。
# 前作第10話の箸取り落としエピソード。この時点では真琴の正体を気づいていない
# とはいえ、真琴の身体を少しは祐一は気遣え。
●据え膳喰わぬは男の恥と言いますが
祐一「何時の間に潜り込んだんだ?」
真琴「あ…。ほらピロ、戻ろう」
祐一「寝てるんだから、そっとしとけ。俺は良いから、お前は部屋に戻れ」
真琴「やだ。真琴もピロと寝る」
祐一「一日位我慢しろ」
真琴「じゃあ、真琴もここで寝る」
深夜1時20分過ぎ。寝ていた祐一を起こした真琴。
ピロが来ていないかと探しに来たのだが、果たして祐一の毛布の中にピロは居た。
ピロは寝ていることから真琴に戻るように言う祐一。
だが、真琴は祐一の布団に潜り込んでしまい、そのまま寝てしまう。
ならばと祐一が部屋を出て行こうとするが、真琴は祐一の寝間着を掴んで離さない。
仕方無く、一緒に寝る祐一だった。
# 今日は寝ていた祐一。真琴が、もう悪戯をすることは無いだろうと思ってる?
# 動物が絡んでいるとはいえ、祐一の布団に潜り込んでそのまま寝てしまうとは大胆
# な。しかも寝たふりをしていながら、祐一を掴んで離さないし。どうなっても知ら
# ないぞ。
# 掴んで離さず、一緒に寝るのも前作第10話で出てました。やはり、伏線?
●十年前の出来事
真琴「ずっと、ずっと一緒に居られると思ってた。ただ一緒に居たかった。ずっと、
ずっと一緒に居られると思ってたのに」
祐一「夢、夢の中に居るような気がする。長い夢の中に。十年前、こんな風に俺と寝
ていたあいつ」
祐一(7歳)「その人の名前は真琴。沢渡真琴って言うんだ」
祐一「丘で怪我をしていたあいつを俺は手当してやった。それから、誰にも内緒でこ
こで一緒に暮らしていた」
本当に眠ってしまった真琴が呟いた言葉。
祐一は、十年前に怪我をしていた子狐をこっそり飼っていた時、自分が好きだった
女性、沢渡真琴のことを狐に話したことを思い出す。
# 子狐との出会いは、あゆとの出来事より更に前、十年前の出来事でしたか。子狐を
# 拾って来て世話をしたのは祐一一人だった様子。前作では、名雪や秋子さんも手当
# の様子を見ていたので、これも前作と違ってますね。
# 一緒に暮らしていた部屋の様子。これまでこの家で見たことの無い和室ですね。
●付帯条件が多すぎる
祐一「お前さ、未だ俺に復讐する気か?」
真琴「うん…何だか最近やる気無くしちゃった」
祐一「ま、良いことだ。お前だって、悪戯しなけりゃそれなりに可愛いんだから」
真琴「え、可愛い? ホント?」
祐一「ああ。後口が悪いから喋らなければ。それと態度を慎ましくして、服を可愛い
くして、顔をちょいと弄ればな」
真琴「殆どじゃないのよ」
祐一「怒るな。お詫びに、これからはマコピーと呼んでよろう」
真琴「余計に腹立つわよ。うー」
翌朝、一緒に歩いている祐一と真琴。
復讐をやる気が無くなったという真琴に祐一は可愛いという。
# それにしても条件が多いな(笑)。
●奇跡は起こることもあるから奇跡
祐一「真琴は、人じゃ無いんだな」
美汐「そうです」
祐一「あ…」
美汐「信じられないのは判ります。私も同じ気持ちでしたから」
祐一「君も同じ経験をしたのか」
(中略)
美汐「ただ会いたかっただけです。そのために人の姿になり丘を降りて来たんです。
今相沢さんは、つかの間の奇跡の中にいるんですよ」
祐一「奇跡」
美汐「そしてその奇跡とは、一瞬の煌めきです。あの子が命と引き替えに手に入れた、
僅かな煌めきです」
祐一「命と引き替え」
美汐「奇跡を起こすには、二つの犠牲が必要です。記憶と、そして命」
祐一「それって、まさかあいつの命がもう」
美汐「あの子は何も知りません。でも少しずつ体力が衰えて、人のように振る舞うこ
とが難しくなって行くでしょう。病院や医者には何も出来ません」
祐一「あいつは、何も知らないのか。自分がもうすぐ」
美汐「訪れる別れは、相沢さんがあの子に情を移している程に悲しいものです。それ
を覚悟しておいて下さい。それから、これ以上、私を巻き込まないで下さい」
その日の夕方。再び祐一は美汐を屋上に呼び出す。
真琴が人で無いという祐一の推測を肯定する美汐。
美汐は、真琴が祐一に会うため、人間になるという奇跡の中にいると言う。
そしてその奇跡には記憶と命という犠牲が必要なのだと。
美汐は真琴が少しずつ体力が衰え、人のように振る舞えなくなるという。
そして、別れを覚悟するように言うと、自分を巻き込まないようにと告げるのだっ
た。
# 遂に明らかとなった真相。前作だと祐一を止めようという意志が前面に出ていまし
# たが、本作では自分がもうあんな辛い想いはしたくないという想いが出ている気が
# します。
# 先にこうして奇跡を見せられていると、後に栞の話となった時に「奇跡は起こらな
# いから奇跡」という言葉が……はっ、だから順番変えているのか!?
●次回予告
祐一「良く、連絡してくれたな」
美汐「あの子は、どうしてますか」
名雪「やっぱり、居心地悪かったのかな。私が、もっと気を遣ってあげれば」
真琴「あう〜」
祐一「こんなもんで良いのか?」
真琴「アハ」
真琴「あ…」
名雪「ああ…」
祐一「おい、真琴」
真琴「春が来て、ずっと春だったら良いのに」
第9話 子狐の子守歌(ベルスーズ)〜bereeuse〜
もう真琴編のクライマックスに向かってまっしぐらかな。
では、また。
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