ポスト小泉の本命勝ち馬と目されて、独走態勢にあるとされる安部は、1日やっと公約なるもの公表した。が、その内容は、公約の体をなさぬお粗末なものと言わざるを得ないものであった。
 A4でたったの4ペ−ジ、谷垣、麻生の1/5だそうだが、量はともかく問題は中身だ。主な点を上げてみよう。
1憲法改正
「占領軍が作ったものだから、私たち自身の手で新しい憲法を書こう、それが新しい時代だ」というが、どこをどう変えようとしているのかさっぱり分からない。
2集団的自衛権
「日米同盟の機能を向上させるため」というが、これでは、国連決議の有無など関係なく、自衛隊が米軍の手先としていかに戦うかを考えているとしか思えない。 
3社会保障、消費税
「給付と負担のバランスが大事だ」「消費税は上げるが、今の段階では何%とは言えない」こんな言い方では何も言っていないのと同じだ。
4経済政策
 「世界最高水準のインタ−ネット基盤をつくる」 「世界最高水準」というイメ−ジがはっきりしない。インタ−ネットを分かっていないで言っている感じだ。
 「地方が活力を生み出せる政策」これをやりたくても、うまいアイディアがでないで困っているのである。原則論を繰り返すだけでは公約にはならない
5靖国参拝
 「行く、行かないを外国から指図されたくない」「誤解があるなら解いていく努力が必要だ」「主脳会談を復活させるためのお互いの努力がいる」 これは全く分かっていない発言だ。何十年もの間未解決の懸案なのだ。今更何をねぼけたことを言っているのかという感じだ。
 
 ざっとみても、この程度の杜撰極まりないとしか言い様がない代物である。
  これを勝ち馬視して、安倍になびこうとする自民議員もこれを支持する国民も、一体どこに目を付けているのか、と言いたい。
 それとも、この中身のない空虚な圧倒的安倍支持は「小泉背後霊のたぶらかし」によるものなのか。
 村上新八