EがA_{σδ}の元ならE^{x_2}はμ_1可測.μ_1(E^{x_2})はμ_2可測.更に∫_{X_2} f(x_2)dμ_2(x)=lim[j→∞]∫_{X_2}f_j(x_2)dμ_2(x)
いつも大変お世話になっています。
プリントからの命題で質問です。
http://www.geocities.jp/narunarunarunaru/study/prop3_1.jpg
積測度の定義は
『(Ω_i,Σ_i,μ_i)を測度空間とする(i=1,2,…,n)。その時
,A:={Π[i=1..n]E_i;E_i∈Σ_i}は筒集合と呼ばれ,半加法族をなす。
そしてAで生成されるσ集合体σ(A)を積σ集合体と呼ばれる。
μ:A→[0,∞]が測度の公理とμ(Π[i=1..n]E_i)=Π[i=1..n]μ_i(E_i)を満たすμが
一意的に存在する。
このμをΠ[i=1..n]Ω_i上の積測度といい,(Π[i=1..n]Ω_i,σ(A),μ)を
(Ω_i,Σ_i,μ_i)の積測度という。
特にn=2の時は筒集合は半加法族でなく有限加法族となる』
だと理解しました。そして模範証明を多少参考に自分なりに考えて証明を試みました。
[証]
「まず任意のx_2∈X_2に対してE^{x_2}がμ_1可測である事(つまり,E^{x_2}∈M_1)を示す。
(i) もし,Eが可測矩形(E=E_1×E_2,E_1∈M_1,E_2∈M_2)ならE^{x_2}=E_1(∵x_2断面の定義) ∈M_1
…①.従って,E^{x_2}はμ_1可測」
と上手くいきました。
「(ii) もし,EがA_σの元なら(但し,Aは互いに素な可測矩形の有限和集合からなる族でX_1×X_2上の集合体をなす),E=∪
[i=1..∞]E_iなる互いに素なAの元E_1,E_2,…が存在する(もし,E_jが互いに素でないならE_j:=∪[k=1..j]E_k\∪
[k=1..j-1]E_k)と置くだけでよい)。それで∀x_2∈X_2に対し,E^{x^2}=∪[i=1..∞]E^{x_2}_i (∵x_2
断面の定義) ∈M_1 …②(∵E^{x_2}_i∈M_1(∵①)とσ集合体の性質)。従って,E^{x_2}はμ_1可測。
(iii) EがA_{σδ}の元なら∃E_1,E_2,…∈A_σ;E=∩[i=1..∞]E_i(∵A_{σδ}の定義)。
その時,∀x_2∈X_2に対して,E^{x_2}=∩[i=1..∞]E^{x_2}_i∈M_1と書ける(∵E^{x_2}_i∈M_1(∵②)よ
り,σ集合体の定義)。従って,E^{x_2}はμ_1可測。」
となったのですがこんな関単な証明で問題無いでしょうか?
あと,μ_1(E^{x_2})がμ_2可測関数である事は,∀r∈Rに対して{x_2∈X_2;μ_1(E^{x_2})>r}∈M_2を示せという
事でしょうか?
μ_1(E^{x_2})がμ_2可測関数である事と∫_{X_2} f(x_2)dμ_2(x)=lim[j→∞]∫_{X_2}f_j(x_2)
dμ_2(x)の成立はMonotone Convergence Theorem
http://www.geocities.jp/narunarunarunaru/study/mct.jpg
も見てみたのですがちょっと理解きませんでした。どのような手順で証明してあるのでしょうか?
下記は一応訳です。
『Eが可測矩形なら直ぐに全主張が成立する事に気づく。
次にEをA_σの集合とする。その時,我々は互いに素な可測矩形の可算和集合にEを分割する事ができる
(もし,E_jが互いに素でないならE_j:=∪[k=1..j]E_k\∪[k=1..j-1]E_k)と置くだけでよい)。従って,各可測矩形
E_jに適用される(7)とMonotone Convergence Theoremより,各E∈A_σに対して結論を得る。
次にE∈A_{σδ}と(μ_1×μ_2)(E)<∞と仮定するとE_j∈A_σでE_{j+1}∈E_jでE=∩[j=1..∞]E_jなる集合列
{E_j}が存在する。f_j(x_2):=μ_1(E^{x_2}_j)とf(x_2):=μ_1(E^{x_2})とするとE^{x_2}がμ_1
可測であるでf(x_2)がwell-definedを分かる為にE^{x_2}は減少するE^{x_2}_jの極限である,上記で見られたものは可
測,という事に気づく。更に,E_1∈A_σと(μ_1×μ_2)(E_1)<∞なのでj→∞の時,f_j(x_2)→f(x_2)という事が分かる
従って,f(x_2)は可測,しかしながら{f_j(x_2)}は非負関数の減少列なので
∫_{X_2} f(x_2)dμ_2(x)=lim[j→∞]∫_{X_2}f_j(x_2)dμ_2(x),
そして従って(7)は(μ_1×μ_2)(E)<∞の場合で示された。今,μ_1とμ_2はσ有限と仮定しているのでF_1⊂F_2⊂…⊂X_1と
G_1⊂G_2⊂…⊂X_2で∪[j=1..∞]F_i=X_1,∪[j=1..∞]G_i=X_2でμ_1(F_j)<∞,μ_2(G_j)<∞なる
集合列をとる事ができる。それで単にEをE_j:=E∩(F_j×G_j)に置換え,j→∞とすると一般での結果を得る』
吉田京子
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
GnuPG Key ID = ECC8A735
GnuPG Key fingerprint = 9BE6 B9E9 55A5 A499 CD51 946E 9BDC 7870 ECC8 A735