策略にはまったが、ヒズボラは亡びない
レバノンの戦乱は、国連の停戦決議を双方が受け容れたにも拘わらず、イスラエルのレバノン北東部への攻撃は続いている。これはシリアやイランによるヒズボラ補給線を断ち切るためであろう。
これは推測だが、この戦闘は、イスラエルの策であったと思う。イスラエルは、目の上のたんこぶ、ヒズボラを叩き潰す口実を作るために、故意にイスラエル兵2名をヒズボラが拉致するような罠を仕掛け、ヒズボラがそれにまんまと引っ掛かり、イスラエルにヒズボラ攻撃の口実を与えたものだろうと思う。
その結果は、イスラエルは、ヒズボラ叩きだけでなく、住宅地を攻撃することによって、住民にビズボラ憎しの意識を高めることをもねらったものと思う。
しかし、イスラエルはこれらの目的を達成できずに、停戦に追い込まれたのだ。イランが支援するヒズボラはそれほど弱くはなかったのだ。
この戦闘によるレバノンの人的、物的被害は大きかったが、停戦を機にビスボラはレバノン政府より熱心に被害者の救援に力を入れ始めたという。所帯あたり1万ドルを提供しているという話もある。
ヒズボラは、以前から病院の建設などレバノン大衆への社会福祉に力を入れてきている等から、民衆の支持が厚いといわれているが、これを機に民衆の支持をより強めれば、より強大なイスラエル対抗勢力となるであろう。これを尖兵とするイランの支援も増すます大きなものになるであろうから、イスラエルのこの策謀は「やぶ蛇」に終わるのであろう。
村上新八
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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