「北朝鮮先制攻撃論及びそのための日米共同迎撃ミサイル整備論の反国民的な
無責任性」とは何か。

抑も“先制攻撃論”はイラクへの無法な武力攻撃を加えた米国の手前勝手な屁
理屈であり、額賀防衛庁長官の先制攻撃論も米国のこうした屁理屈に触発され
た結果であろう。日本人は戦争を録に知りもしない奴等のこんな戯言に惑わさ
れてはならない。そこには小学生でも気がつく簡単極まる大きな落とし穴があ
ることを見失ってはならない。

米国の先制攻撃は、米本土への敵の逆襲が100%あり得ないことを前提にし
ている。イラクからのミサイルはどんなことをしても米本土に届かないことを
計算した上でのことなのだ。
日本の勇ましいバカな政治家や右翼共はそのことをすっかり忘れている。つまり、
日本が北朝鮮に先制攻撃を加えた場合、如何に日本がパトリオットやイージス艦
を配備したところで、北の逆襲たるミサイルを100%防ぐことは不可能であり、
それどころか、日本は滅茶苦茶にやられることさえ予想される。たかが数人の拉
致問題などのために、数百万人もの日本人の生命を犠牲にすることを辞さないと
すれば、これほど反国民的で無責任なものはない。

日本を原爆実験の場に使った鬼畜米国のことだ、ことさらに北との和解を拒否
して極東に不気味な危機を温存するその裏には、この日本を、迎撃ミサイル戦
争の実戦場に利用したい野心が隠されているからかも知れない。米国の狙いに
ついて充分に警戒した方がよい。

イスラエルのレバノン先制攻撃により、相手側の反撃をうけたイスラエル側も
30人以上の死者を出した。僅か2人の拉致に対する報復の結果がこれである。
この先、どこまでエスカレートするか分からない。戦争とはかくも全くあほら
しいものなのである。