弁当を舟べりに吊るしていたら、サメが良いところを全部食べてしまった。
そのため、老人は、残された赤い梅干し一個をしゃぶるしかなかった。
すると、海の上に金色に輝く女神が現れ、

「おまえの弁当を食べたのはこの大マグロか、それともこのワカメか、
それとも、この人魚か?」と尋ねた。

老人は「へッ?」っと思ったが、千載一遇のチャンスである、
思わず…「ニンギョですよ。その若いニンギョ、ニンギョ」
と言ってしまった。

それから、三十分後、人魚が舟からバシャンっと海に逃げ去った。
後には、心不全で息をひきとった老人の瞬きをしない目が、
青い空を映し出しているだけだった。

女神も馬鹿ではないのである。予想に反する物を提示し、
本当の正直者かを試したのである。

めでたし
めでたし。

(OWARINN)
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123.あ〜い●◎∵太陽[]<>+P)==~|◇diagram×!#&ぶーんbottle☆:-tt??