北朝鮮を温存したい中国の真意
ミサイル発射問題で、武大偉中国外務次官は、結局成果なく、金正日の胡錦濤主席宛の親書を持参しただけで、日程を一日早めて帰国した。
北朝鮮は、ミサイル発射はあくまで国内問題であり、戦争抑止力強化のために行なう軍事演習にまでとやかく言われる必要はない、と強硬姿勢を崩さなかったのであろう。胡錦濤氏に宛てた親書もおそらくは、そんな内容だったのであろう。北朝鮮のミサイル発射は今後も継続されると見なければなるまい。
だからこそ、国連で日米が主張する制裁、拘束付きの非難決議に同意すれば、今後、北朝鮮のミサイル発射が実施された際には、その制裁には中国も加わらねばならなくなり、金正日体制は崩壊することになるかも知れない。それで、大量の北朝鮮難民が押し寄せたりすることは、中国にとっては、大迷惑だ。北朝鮮は、このままの体制で、中国に対する鉱物資源や安価な労働力の供給源の形でいてくれることこそ中国の国益に叶うものだ、というのが中国の本音であろう。
だから、今後、ミサイル発射があっても、「遺憾」、「懸念」で押し通そうというのが中国の腹のなかなのだ。
村上新八
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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