01年にアフガン戦争でタリバン崩壊後5年が経過するのに、パキスタン国境に追い込まれたタリバンは、パキスタン軍やアメリカ軍の懸命の掃蕩作戦にも拘わらず、未だかなりの勢力を保って、反攻を継続している。その中には、イスラム過激派のテロの首魁であるビンラデインも含まれているのである。 アフガン政権は、多数部族の私兵の武装解除を進め、更にその徹底をはかるために、武器回収を通じて武装集団を解散せさせる計画(DIAG)を進めようとしていた矢先、タリバンは猛反攻を再開。それに対応するためのアフガン国軍、米軍の兵力不足で、部族の私兵の支援をも頼まねばならない状態に直面しているという。 この一事を見ても、いかに強大な軍事力を以ってしても、テロを制圧することが如何に困難であるかが分かるのである。 要するに、このアフガンの事実は、米軍再配置の大義名分の一つである、テロを制圧するためというのは、80%以上はウソであることの実証なのだ。 村上新八