政府は説明に苦しむ米軍再編の意義
日本防衛の枠を超えた今回の米軍再編について、その国民負担の大義を納得させるのに政府は苦慮している。
自衛隊を米軍傘下に組み入れ、日本を米国の世界戦略のための恒久的前線基地化するだけでなく、更に3兆円もの資金負担を迫る強引なやり方について、国民に納得してもらえるような説明が出来なくなってしまっているからである。
額賀防衛庁長官が8日、米軍再編の意義や目的を織り込んだ「政治的メッセ−ジ」を日米両首脳で確認し、「共同宣言」の形で発表すべきであるとの考えを、小泉に伝えた、のはこのためである。
この度の再編が、従来の日米防衛協力のための指針(ガイドライン)を越えており、説明がつかなくなっているからである。
中東の産油国への依存度の高さ、シ−ラインの安全維持、ミサイル防衛、テロ対策など、従来の大義を並べてみただけでは、自衛隊と米軍の一体化や米陸軍第一軍団作戦司令部の日本進出などの必要性は説明しきれないのである。
しかし、どのようにひねくってみても、「日本はアメリカの同盟国として、米国の軍事戦略に組み入れられることになったのだ」としか説明の仕様がないのではないか。
村上新八
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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