1月の議員選挙後、シ−ア派、スンニ派、クルドの対立で、組閣も出来ず、開店休業の状態にあったイラク議会だった。
 このように、議会も政府もまともに機能していないことが、テロ勢力を勢い付け、イラクのテロが止まない一因となってきたのだと思う。議会が機能していないということを好機に、テロの勢いを強化することによって、イラクの政情を一層の混乱に陥れる可能性があったからである。
 しかし、シスタ−ニ師が乗り出して、不人気なジャファリ首相をその側近のマリキ氏に代えることによって、一応の収束がつきそうな気配が出てきた。
 これで、万々歳とはゆかぬが、早くイラクの政情を安定させ、イラクの自主的な統治に一歩踏み出させるることが、何よりも急務である。
 そのために、宗教指導者の出番が要るなら、それを大いに活用すべきである。こりのことは前々から主張してきたことである。
 とくかく、イラクを以前のアフガン化することだけは避けねばならない。
 村上新八