疑似餌に舞い上がってしまった永田前議員のようなおっちょこちょいにかき回され、その上、その決着をもだらだらと長引かせ、折角の政府攻撃のチャンスを見送らざるを得なくなった民主党執行部はお粗末という言葉さえもの足りないくらいの体たらく。
　これで民主党の死命であるべき政権交代は遠のいた感があった。来年の参院選までに党勢を立て直さねば、政権交代は更に遠のく民主党だ。この危機を切り抜けるには、危機に強さを発揮する最強の陣立てを構築しなければならない。
　それは、やはり、政治哲学を持ち、豪腕で押しの強さで定評がある小沢、菅のコンビしかあるまい。
　新進党、自由党をぶっ壊したことからぶっ壊し屋の烙印を押されている小沢だが、その原因となった独裁癖を含めて、後がない今の民主党の状況から、今度はそれは許されないことは小沢自身が自覚しているはずだし、本人もこれが最後のチャンスであろうと覚悟していることからも、その心配はないであろう。
　前原は、ポスト小泉として有力視されている普三の対抗馬しての若さと気の強さが若年議員層に買われて代表になったが、暴走して脱線する結果に終わった体たらくを考えると、それが小沢、菅コンビに代わることは民主党にとってはかえってよかったということになることを期待したい。
　村上新八