北朝鮮、イラン、シリア、キューバなど七カ国を先制攻撃目標に掲げる米国、
その米国に懸命に寄り縋る拉致被害者家族会・支援する会らの意図は何か?
一刻も早く北朝鮮に武力攻撃を喰わせ、イラクのように滅茶苦茶にして
欲しいからか?  憎さのあまりからかも知れないが、
もしそうなら、断じてこいつらの運動に同調してはならない。
朝鮮半島の有事は日本を巻き込む大惨事となるからだ。

抑々金正日が謝罪したとき、其の儘の雰囲気を持続させつつ話し合いを続けて
いれば、とっくに解決に向かっていたのに、“北”などと国交樹立なんかされて
たまるか! などと“北撲滅”旋風を轟然と巻き起こし、徹底的な敵視行動を
煽り立てたのは、右翼運動のターゲットとしての“北”を失うこととなる危機感に
同調したせいでもあろう。
そこには問題解決を真に望んでいる意図などどこにも見当たらない。

往々にして欧米の政治家らはアジア、特に日朝間の歴史に無知である。
米国の駐日大使シーファーもその一人に違いない。
“拉致”は確かに非道な行為であるが、拉致問題をつぶさに検討すれば、
日本が朝鮮人に対して何をやって来、何々未だに解決されていないかが
おのずと付帯的に知ることとなり、「な〜んだ」と白けてしまうのである。
国際的なアピールをすればする程、日本は過去の非道をばらまくことになる。