人間について、性悪説と性善説があるが、状況次第で性悪にも性善にもなり得るのである。
 最近、100万人ものパソコン利用者が使用している交換ソフト、「ウィニ−」に情報流出ウィルスが侵入して、パソコンに入っているすべての情報が流出、公開されてしまうという事件が頻発している。
 官僚がこれを利用すれば、入れてある公的な機密情報の流失も当然起こることになる。防衛庁や警察などの官僚の私用パソコンでこのような例が発生しているという。
 匿名性の高いITを利用する犯罪では
常に防犯が犯罪手口に立ち遅れて、犯罪者の悪知恵が先行している。犯罪が発生して、これを防ぐ対策ができる時点では、次ぎの新手の犯罪手口が開発されている、といういたちごっこ化しているのである。これは泥棒と警察の知恵比べと同じで永久に続くのだ。
 この手のウィルスは「ウィニ−」だけではない。その他のスパイアェアも沢山あるし、新たな手口も続々生まれているのである。
 IT犯罪に限れば、このような被害を蒙らないためには、パソコンに入れた情報の機密性は一切保証されないことを肝に銘じて、外に漏れては困る情報は一切パソコンには入れないこと、交換ソフトなど危険性のあるソフトは一切使わないこと、この二つしかないのだ。
 人間は、匿名性が確保されたときには、性悪になるのである。性善と性悪のアヌスの二つの顔を持っているのである。
 このことは、このサイトでも、絶対多数を占めている匿名諸氏の言論を見ても明らかなことではないか。
 村上新八