岩国市が敢行した、米軍艦載機の厚木より岩国移転可否の住民投票は、投票率58%で成立し、開票結果では90%が反対ということになった。これは当然の住民意思であろう。
 政府は、それでも移転計画は変らないとしている。米軍との話し合いで既に決定済みのことだからである。
 岩国のように米軍基地問題について住民投票をやれば、基地を抱えている日本のどの地域でも、岩国と同じ結果てが出るはずである。だから、この岩国現象が「ドミノ症状」となって日本全国に波及することを政府は恐れているのだ。
 筆者は、以前から米軍機騒音問題に悩む神奈川7市での基地問題に関する住民投票の実施を提唱してきたが、それをやれば岩国と同様の結果になったであろう。
 要するに、米軍には出ていってもらいたいのだ。もし、どうしても米軍が駐留することが必要なら、住民被害の一番小さいところにしてもらうしかないのである。
 こんどの選択なら住宅が密集する神奈川7市か海上基地の岩国かということになるのである。
 村上新八