韓国は前政権である金大中大統領時代から北朝鮮に対して太陽政策をとり、今の盧大統領をそれを踏襲している。北朝鮮による何百人にも上る韓国人の拉致事件にも一言も触れず、北朝鮮を刺激せず、半島安定化を最大課題とする勧告の気持ちは分かる。
 北朝鮮と戦争状態に入れば両国国境から遠くはなく、韓国の人口の半分以上が集中しているソウルは忽ち火の海となるからである。
 しかし、このような韓国の北朝鮮に対する甘やかしの姿勢が北朝鮮を付け上がらせ、その「ならず者国家」の発揮を傍若無人化させていることも事実である。
 たとえば、アメリカが北朝鮮の偽ドル製造事件に対する報復として「金融制裁措置」を取ったのは当然であるが、北朝鮮はその解除を求めて米朝協議を要求し、それに応じなければ、6者協議の開催には絶対に応じないと強硬な態度を示していることが挙げられる。盗人猛々しいにもほどがあると言わざるを得ない行為である。
 これも太陽政策の甘やかしによって図に乗ったものと思う。その間に核兵器の製造は続けられているのである。
 太陽政策は朝鮮半島の安定には繋がるであろうが、ほどほどにしないと、世界に対しては、寒冷化政策になるのだ。
 村上新八