日米同盟の中間報告の内容は、当初の日本周辺有事対応やテロ防衛、東アジアの安定化のためという限定された目的を逸脱して、日本を米国の尖兵としてアメリカの戦争戦略に巻き込むためのものとなった。
 これは単に米軍のトランスフォ−メ−ションではなく、日米同盟とそのなかでの日本の役割のトランスフォ−メ−ションなのだ。   沖縄の宜野湾基地の辺野古への移転問題にしても、米軍第一陸軍司令部のワシントン州から座間への移転にしても、現地には一言の相談も、事前の意見聴取もなく、中韓報告とは名ばかり、実質的には最終決定であるのに、それを中間報告と偽って、それを押し付けているのに「現地のご理解を賜りたい」とぬけぬけと言うのだ。
 アメリカの戦略は中国の台頭を阻止し、日本の米軍橋頭堡を強化し、日本を巻き込んでアジアから中東までのゆわゆる「不安定の弧」における米国の覇権を構築し直そうとするものである。
 テロ防衛云々というが、こんなことは極めつけの嘘っぱちだ。忍者もどきの目に見えぬテロにイ−ジス艦やMDで対抗したり、防いだりすることは絶対不可能であることは素人でも分かることなのだ。こんな白々しくばかばかしいウソはいい加減にしろと言いたい。
 先の衆院選では、「郵政民営化可否の国民投票だ」と称してバカな選挙民を偽り、自民党が大勝させたが、こんなアメリカの戦争戦略に加担するなどということは一言も言っていないのだ。いくらバカな有権者でもこんなことまで、任せるために投票したわけではないのだ。
 隣国に背を向けて、ブッシュのバカ犬に成り下がった小泉を「罪万死に値するばか者」として糾弾する。
 村上新八