放送が終了となった現在だから言える事、レイの掘り下げが全然足りないね。
ロドニア研究所にてレイが起こした発作、これはロドニア研究所にまつわる過去に起因するのではなく、研究所の設備が、レイの出身地であろうヒビキ研究所(勝手に命名)に酷似していたから故の、フラッシュバックによるモノなのだろう。
この巻の山場の一つ、もっと言えば物語の核心であるはずなのだが、どうもにも消化不良である。

もう一つの山場、「残る命散る命」は、確かに怒号ばかりであるしその評論は正しい、が、自分としては男の熱い話だと再認識した。
トダカ一佐は、どうやらわざとタケミカヅチを沈めさせたのではないかと思う。
旗艦を失えば、これは撤退の理由に充分だ。
オーブはこれ以上もう戦わなくていいからだ。
「責を負う」と言った、旗艦を沈めるハメになってしまうとは司令官としては失格であるが、人間として、男として、敬礼。
目頭が熱くなってしまったよ。
最終回まで見て思ったのだが、シンは、自らの手で恩人を殺めてしまった事に気付かないとは、これが戦争の悲劇性か。
こんな話を積み重ねていけば、反戦モノになっていくだろうに、どうにもキラをヒーローに仕立ててしまいたいらしく、汚らしい作品になってゆく。
エンターテイメント性を出したいプロデューサーの罪なのか、緩慢な指示しか出せない監督の罪なのか、そう言うシナリオしか書けない脚本家の罪なのか。
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大島 敬行      ooshima@janis.or.jp
よかったら見てね     「梨の観察記録」
http://www.janis.or.jp/users/ooshima/