インドネシアの観光地バリ島で200人以上の死亡者を出した02年についで2回目のテロが起こった。今回は2箇所の同時爆発自爆テロで、外人観光客が集まる中心地のレストランが狙われた。
 日本人も一人が犠牲になって死亡、負傷者もでている。
 犯行声明はまだ出てはいないが、現地警察は、その手口の類似性から、前回と同じシェマ−・イスラミアの犯行とみている。
 インドネシアは、昨年の大津波で、アメリカ、オ−ストラリアをはじめ、彼等イスラム過激派がテロの標的と狙う諸国のお世話になっているのだが、そんなことにはお構いなくテロを強行するのだ。
 インドネシア政府の手ぬるさを批判してみても始まるまい。民衆の支援を受けて、国内に潜伏している同国人のテロを捕捉、撲滅することは、イラクのテロと同様に、至難の技であろう。
 さらに、実行犯の後ろにいるテロ首謀者を捕まえても、テロがなくなるものではあるまい。代わりはいくらでもいるであろうからである。
 このテロを説得し、止めさせるのは、イスラムの宗教指導者しかないと思う。てろ首謀者も実行犯も、殉教するほど熱心なイスラム信者であることだけは、はっきりしているのだし、イスラム経典でテロを奨励しているのではないから、その指導者しかテロ犯を説得できる者はいないはずである。
 日本は無宗教だから、このためこ仲介のの労をとるには一番適任なのだが、現実にイラクに派兵してアメリカの政策に協力していると見られている日本はその資格を認められないであろう。
 村上新八