自民、民主の二大政党化が進んでいる。
 これは、選挙制度改正で衆院の選挙制度を、中選挙区から小選挙区、比例代表制に変えた狙いがそうであったのだから、着々とそれに近づいてきただけのことであるが、選挙の回を増すこどに、共産党、社民党は小政党から零細政党へと凋落を重ねている。
 現在は、自民党に公認されなかった郵政民営化法反対組が選挙互助会のような新党を立ち上げてはいるが、これはいずれ大政党に吸収される運命にある泡沫現象である。
 創価学会という固い地盤に支えられている公明党は、伸びも縮みもせず現状維持で、二大政党の強いほうに付くという形を続けることが生き残る道であろう。よくいえば「キャスティング・ボ−ド政党」、わるくいえば国会では「太鼓もち政党」、選挙ではその手持ち票で大政党の下支えをする「つぎ下駄政党」である。
 問題は、長い歴史を誇る共産、社民である。共産党は、「確かな野党」を、社民党は「憲法9条擁護」を掲げて今回の選挙を戦おうとしているが、更なる凋落は避けられまい。
 二大政党の前では、零細政党が「ごまめの歯軋り」をしてみてもどうなるものではないし、国民の目は、専ら政権政党の選択に向いているからである。
 社民党は、民主党に吸収されるしかないのではないか。民主党には旧社会党議員もいるから、そう違和感はないはずである。
 共産党は、地方議会を主にした全国組織の地方自治専門の政党、「どぶ板、農道」の党として生き残る道を選ぶべきである。その主張は正論であるし、ネットも張られていおり、住民に密着した日常活動は、こまめ、丁寧であり、十分力を発揮できると思う。地方自治シフトの時代の先取りを指向するのがよいと思う。
 村上新八