"yam" <h_yam@h8.dion.ne.jp> wrote in message news:e5hQe.82$6_5.54@news1.dion.ne.jp...
> 
> "Fumimaro" <nonomura_f@hotmail.co.jp> wrote in message
> news:aO5Qe.31132$Tf5.9178@newsread1.mlpsca01.us.to.verio.net...
> 
> 外交官なんてものは、政府の意向に忠実に従うべきで、
> 自らの判断で外交を行おうと思うのなら、外交官ではなく
> 政治家になるべきだね。

この点はyam氏の仰るとおりだと思いますね。政府の行う外交は、
指令を出す本国の政府と現場駐在の外交官とが一体となってひ
とつの統一した行動となる。かりに、本国の政府の出す指令が誤
りで、自主的に行った外交官の行動の方が正しかったにせよ(尤
も、誰が誤り、あるいは正しいを判断できるか知らんが)、そのよ
うなことは、諸外国に対して日本国の恥を晒すものでしかない。

> 昔、杉原痴畝なんて香具師がいたらしいが、日本はナチと
> 同盟を結んでいたんだから、ユダヤ人の抹殺を妨害するのは
> 国策に反するのにも関わらず、個人的な判断でユダヤ人を
> 不法に亡命させて、領事の任を解かれ戦後も冷や飯を喰い
> 続けたらしいが、外交官の立場を考えれば当然の処遇。

「冷や飯を喰い続けた」か否かはこの論には全く無関係なわけで
すが、「当然の処遇」であることは確か。

> そういう判断をしたければ、政治家としてドイツとの同盟を
> 破棄するように動くのが正しい。目的は手段を正当化しない。

なるほど。しかし、ここで、あまり考えないで見切り発車の言葉を述
べてしまったことが悔やまれますね。当たり前なことを意味ありげに
言っているだけ。

まず、ここでの「目的」は、ユダヤ人の抹殺を妨害することを指し、
「手段」は、外交官である、ということを指すらしい。しかし、

      目的が手段を正当化するかしないか

の問題は、目的に対して手段を如何なるものにすべきかが選択可
能であるか若しくは不分明な場合に威力を発揮するのだが、この
事例では、単なる「選択不可能」な場合。候補に挙がっている政治
家は外交官であることが「現実的」なことがらで有るのに対して、た
んに「可能な」ことがらに過ぎない。異質なものを選択させることは、

      目的は手段を正当化しない

の言葉には馴染まない。

--
太宰 真@URAWA