今まで「参院は衆院のコピ−だ、こんなものはいらない」と、憲法改正を機に一院制にしようという議論まで出ていた参院だが、郵政民営化法案の否決で、参院の存在意義が改めて見直されることになった。
 衆院通過でも参院で否決されれば、両院協議会で協議するか、再び衆院に戻して2/3以上の多数で再可決するかしかない。
 しかし、両院協議会で話がまとまることは難しいし、二大政党下では2/3の多数での衆院再可決などは望むべくもないのだ。
 このような衆参の逆転採決は、参院が良識の府だからというよりも、参院に解散がないから出来る、と言う要素のほうが大きい。
 ともあれ、これで参院の存在意義がはっきり示されたと言える。
 当たり前のことだが、参院が衆院のコピ−にならないことが参院の存在意義なのである。今後ともこれを示し続けるように希望したい。郵政民営化法案に反対投票をした中曽根グル−プなどはその動きを始めたようである。
 村上新八