あの日から60年、紅顔の美少年?だった私も84才になった、いくら甘く見てもあ
と5年で戦友達にあの世で会える。同年輩のおじいさんの名誉の為に言い残して置く
が、我々の世代は誰も戦争が好きで戦地にいった訳ではない、今何を言っても言い訳
に聞こえるが、確かに軍人が好きな同僚学生も居たが彼らは陸軍幼年学校か士官学校
へ入学し職業軍人の道を歩んで居た、その他の大多数は徴兵が嫌で嫌で毎日悩んでい
た。然しこれは親にも言えなかった、親友と喫茶店の隅で小声で話す位であった。独
裁国家の怖さである、現在の北朝鮮の様なものか、容赦なく20才の誕生日は来る、
こうして入隊したら最後鉄拳の嵐で軍人に仕立て上げられて行く、然し心の中は変え
られない、戦争が頭の上を通り過ぎていくのをひたすら待って居た、komoriは残虐軍
人の世代のくせに、言う若者も居るが、好むと好まざるに限らず兵隊で有った事は変
わりないので、現在まで言い訳は言わない事にしていたが残り少ない同年輩の兵隊さ
んが若者達に謂われのない悪感情を持たれて居るのは残念で筆を執った次第である。

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an old resident a story :an ccount.
古老の人
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