>>>>> In <3iecptFl655jU1@individual.net> 
>>>>>    Kaz Hagiwara <kazhagiwaraspamfree@yahoo.co.jp> wrote:
Hagiwara> GON wrote:

> > おじいちゃんの世代が仕出かした戦争のおかげで周りの国に
> > えらい迷惑を掛けたんだから

> > もし自分の家族や親戚の大多数が不当に自国に侵入してきた外国の兵隊に
> > 殺されたら

Hagiwara> ある歴史的イベント(この場合「おじいちゃんの世代が仕出かした
Hagiwara> 戦争」ですが)を、こういうふうに一種の道徳観によって、単純
Hagiwara> 化、パターン化してしまうのは、「後世の人間」の悪癖です。その
Hagiwara> 「悪癖」を政治の道具として利用している連中がいることも忘れずに。

Hagiwara> 戦争を取り巻く社会情勢なんてそんな単純なものではなかったはず
Hagiwara> です。

  戦争を取り巻く社会情勢は単純なものではなかったでしょう。
  しかし、列強に属さない(日本軍の行動範囲となった)アジア諸国に対しては、
一方的な(*1)侵略戦争を日本がやったというのは、本質的に単純な事実であり、そ
のように総括すること自体は、「悪癖」でも何でもないと思います。

#   「戦争を取り巻く社会情勢なんてそんな単純なものではなかったはず」と
# いうことは、「悪癖」の根拠になりえないと思います。

(*1)  それらのアジア諸国は、日本に不平等条約を押しつけたりも、日本固有
    の領土に軍隊を侵入させたりもしなかったのだから。

Hagiwara> 「周りの国」とか「えらい迷惑」とかが実際にはどんな国にどんな
Hagiwara> 迷惑をかけたというのかを冷静に分析する作業や、「大多数」とか
Hagiwara> 「不当」が実際にはどんな数で、当時としてどういう不当性があっ
Hagiwara> たのかを知った上での対応でなければ意味がありません。

  学校教育うろおぼえと、報道で知る程度の(当時の)日本による加害に関する
事実を知っているだけで、「周りの国にえらい迷惑を掛けた」と認識するのに
十分な根拠になっていると思います。よって、GON氏の表現には意味があると
思います。
  また、日本による侵略の当時の不当性についても、すでに、九か国条約、不
戦条約の後でありますから、先進的な倫理基準だけではなく、国際法のレベル
の倫理基準によってさえも、不当であることは明らかです。

  以上より、詳細な分析作業をせずとも、GON氏の表現には意味があるので、
「悪癖」などとは言えないと、私は考えます。
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兼松真哉