米国の北朝鮮対応の選択肢は狭まっている
北朝鮮は、このところ南北閣僚級会談を持って、米国に「金正日体制の保障」や「敵対視をやめること」などの条件付で6者会談復帰のメッセ−ジを送ったりしている。韓国も6者協議の主導権を得るチャンスとばかりにこれを後押ししている。
しかし、米国は「無条件での復帰」の態度を変えていない。94年の米朝合意から11年も騙されつづけてきた米国としては、こんな北朝鮮の時間稼ぎの小細工に付き合ってはいられないのである。「初めに騙されるのは相手が悪いが、二度目に騙されるのはこちらが悪い」という諺をかみ締めているのだ。
米国が心配しているのは、北朝鮮が核兵器の材料となる濃縮ウランやプルトニュ−ムを、資金力を持っている中東のテロに売ることである。その事実が判明してからでは手遅れである。その前に阻止しなければんらないのだ。
米国は北朝鮮が5ないし6発の核爆弾を保有していると見ており、それに続いてテロへの核売り渡しを行なう可能性は高いと判断している。
一旦核兵器を手にした北朝鮮が、それを手放すようなことは絶対にしないはずで、今の北朝鮮の一見軟化するようなそぶりはそのカモフラ−ジュだとみているのである。
北朝鮮が6者協議に復帰しても、いままでのように、ぐだくだ時間を費やすだけに決まっている。とすれば、米国は北朝鮮に対する最終選択の秒読み開始のきっかけを慎重にさぐっている段階とみるべきなのかも知れない。
村上新八
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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