小泉総理は、愛知万博での参加各国のナショナルデ−を利用して日本の国連常任理事国入りの支持お願い外交を展開している。ナショナルデ−にはその国の首脳や王室などが来日するから、その機会を活用しない手はない、ということなのであろう。 19日には中国の呉副首相が来日し、23日には小泉総理との会談が予定されているから、中国という最大の難関を突破すべく、説得にかかるのであろう。しかし、この場では「歴史認識」の話ば出ても、安保理加入問題についてはノ−コメントということになるであろう。 小泉総理としては、中国が拒否権を発動できないように、せめて棄権するくらいに出来ればという意図で万博での多数派工作をやるのであろうが、思惑通りになる可能性は高くはない。中国での若者の反発に対する配慮が優先されるということもあるし、また、多数国が支持していても、なおかつ、歴史認識に欠ける国の常任理事国入りには反対した、というほうが中国は、大勢に屈せず自主性を貫いたということで買われる、という判断もあるからである。 村上新八