Re: JR福知山線で脱線転覆事故
古寺です。
TCHIGUILA. Takemasa さんwrote:
> At Mon, 02 May 2005 13:02:43 +0900,
> Mitsuru Ishikawa wrote:
>
>
>>どうも報道を見ていると「ATS-Pはすぐにでも供用できたはず」という論調が
>>圧倒的ですが、
別フォローで書き忘れていましたが、今JR本州3社がやっている整
備方法だと中心部が先行することも有って車両は先に済んでいると
いう条件に加え、ATS-Pは総武快速・横須賀線でATC切替えで停車時
間が伸びた反省から自動投入になっているようですし、問題の有る
1駅間でもやろうと思えば運用開始できそうな物です。
#西明石事故以後、同駅構内のみATS-Pプロト→ATS-Pが使用され、
#夜行寝台牽引機から徐々に適用を増やしていた記憶が有ります。
#通過で1ポイントのみでも移行可能かと。
> 今日の毎日新聞の記事ですが
> 「JR福知山線脱線:直線制限速度、ダイヤ改正で20キロアップ
> −−所要時間を維持」
> http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20050502dde001040007000c.html
>
> この中には労組交渉でも「新型ATSの導入」が話題にのぼったことが
> 書かれています。安全対策のためだったとは書かれていませんが、
> 「新型ATSの導入」がそれ以外の目的であったとは考え難いです。
興味深い記事ですね、これ。
> でも、120kmで走行させるためにとるべき安全対策とは
> そういうものではないでしょうか??
ですね。かつて速度に関して私鉄は認可制、国鉄は自ら規則化とは
いえ本社がかなり杓子定規だった頃、直線からいきなり曲線でその
減速幅が大きく、速度照査も無いとなると、大した速度が認められ
なかったように記憶しています。多くの私鉄、最近まで記憶に有る
ところではトレインシミュレーターの名鉄編(だったよなぁ)でまだ
有ったのか...と思いましたが、各駅間毎に最高速度が定められ、
急曲線の介在する駅間ではホーム端に「80」とか表示が有り、直線
でも速度が上げられませんでした(規定上の話で、照査は別)。
上の記事のやりとりを額面どおりに採ると、ずいぶんその頃から
感覚が変わっているように思います。
#'80年代に趣味団体のミニコミによく許可転載されていた、運転協
#会誌の、各社速度向上苦労話の記憶との対比でも。
また、上の記事では運転する側のミスはするつもりはないが...な
感覚で、120km/h化にあたってはいくらなんでも、と思われたのか
と思います。曽根教授らが「いつまで整備されているべきだった
か」という、歴史のif的に難しい質問を浴びせられて、東西線直通
時では...と答えられていました。早くて早すぎる事はなかったは
ずで、遅くともという意味に捉えられましたが。
ちょっとインターロックロジック的なセンスで言わせてもらうと、
「120km/h車が投入されて来た時点」が、安全サイドという点では
妥当のような気がします。最初の記事でも書いたように、土佐くろ
しお鉄道と立て続けに(運転士死亡で理由が分かりませんが)、そも
そも手動で守る制限速度というのを逸脱した結果が2度続いたこれら
の事故なんで。
論理的には、理由はともあれ120km/hとか出てしまう車が入った時点
で、それじゃ困る制限の有る場所に対して、速度照査の出来る装置
が有るべきだったって話になりますね。
#今もし100km/h上限のままだったとしても、なんらかの理由で120km/h
#以上出されて止め切れない状況が有ったかもしれないということ。
まったくもって結果論をつらつら書いていて、悲しくなるだけです
けど。
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