米中戦略、東アジア共同体構想と日本
ア−ミテ−ジ前国務副長官は朝日新聞のインタビュ−のなかで、日中の「東アジア共同体」構想に反対の意を表明した。
ア−ミテイジ氏は、太平洋国家の一員であるアメリカ抜きの「東アジア共同体」はけしからんと言うのである。彼は、今回の中国での反日デモで日本がいままでのように頭を下げず、顔を上げたままでいたのは賢明だったとも言っている。が、これは「共同体」反対の意向を別の言葉で表現したものだ。
アメリカは、経済大国化しつつある中国が、アメリカをアジアから追い出そうとしていることを警戒しているのである。中国がその意図を持っていることは疑う余地はないが、そのためには、アメリカと同盟関係にある日本とアメリカとの間に楔を打ち込まねばならない。その戦略の一つがアメリカ抜きの「東アジア共同体」構想なのだ。
しかし、この構想を推し進めるためには、自国の反日勢力は阻害になるだけのはずである。この点を中国政府が気づけば、「靖国問題」などを乗り越えて、日本との友好を推進する方ほうが戦略目的に叶うと判断しなければならないはずなのだが。
東アジアの覇権をめぐっての日米中、この三つ巴の駆け引きがどう展開するのか、日本外交の正念場である。
村上新八
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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