田園都市線の混雑、遅延ぶりは目に余る。日本民営鉄道協会(会長・吉田二郎南海電
気鉄道会長)がまとめた2003年度のラッシュ時混雑率によると、東京急行電鉄の田園
都市線が7年連続のワースト1位である(「ラッシュ時混雑率、ワースト1は東急田園都
市線」日経新聞2004年7月28日)。主要区間の渋谷―池尻大橋の混雑率は195%で、同
社は10月のダイヤ改正で輸送力を増強し、「今年度は189%まで改善させる」と説明
している。しかし195%から189%では「焼け石に水」である。

ラッシュ時の田園都市線では、完全に身動きとれず、精神的にも肉体的にもボロボロ
になる。民鉄協は混雑率195%を「肩が触れ合い圧迫感があるが、週刊誌は何とか読め
る程度」と説明するが、実感としては骨が何とか折れない程度である。電子手帳をポ
ケットに入れておくと、圧迫で液晶が壊れてしまう。「池尻大橋駅では、駅員達が
ホームにはみ出た乗客を懸命に社内へ押し込み、きしむ音をたてながらドアが閉ま
る。体を半回転もさせられないすし詰め状態」(「社会学 通勤・通学上」読売新聞
夕刊2005年3月22日)。

田園都市線で人間の缶詰にされるよりは、アリやゴキブリの方がましな生活と思えて
くる。ラッシュ時以外でも、いつでもどこでも、混んでおり、座れない。根本的な背
景には、運送キャパシティを超えた無謀な宅地開発・マンション建設がある。

ダイヤも滅茶苦茶である。回送電車ばかり走っているが、客が少ない時間帯は電車を
走らせない。10分遅延なんてざらで、ダイヤなど存在しないがごとき惨状になる。し
かも運転が下手である。特に新人運転士が大量に投入される4月は酷く、急停車・急
発車が頻発する。各駅停車は駅で止まる電車であるが、急行とは駅と駅の間で止まる
電車のことを指すようである。
加えて東急線は非常にうるさい。「携帯電話は車内で使うな」「駆け込み乗車はやめ
てくれ」などとまるで乗客に説教するがごとき車内放送満開である。駅に着くと放送
があってから、停止信号で数分以上も停止する。
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