大きな誤解と自己の意見の問題点について
わたくしは、かねてより実名投稿排除を唱えてきた。特にfjという個性的な
ニュースグループに在ってのその個性を明らかにするためにも。そして、主とし
ては議論の場においてそれを主張したつもりであります。
ところで、この主張は、実名は「悪」だ、と言っているのであろうか?一般的に
は「悪」だと言うつもりはない。けれどもそれは「表現の自由」と絡んだ場合、
あるいは「表現の自由」と言う観点からの見て「悪」になる可能性を常に孕んで
いる、こういう趣旨であります。「表現の自由」はいかなる手法にせよ、相手を
誤解に陥れてまで自己の表現内容を説得すると言うような事まで保障するものだ
とは考えないからであります。
また、私はfjはどの担い手よりも「表現の自由」を極端にまで推し進める存在で
あって欲しいと願うものの一人であります。ここにfjのfjたらんとする個性を見
ようとするものであります。
以上はこれまで何度も申し上げてきましたので、省略しますが、今回は誤解を避
ける意味からの再投稿であります。
実名排除論は匿名あるいは部分匿名主義者も実名所属表明
主義者をも肯定するところから始まっている考えなのです。
ですから、単に言論あるいは表現の自由があるや否やと言
うような観点からのみ言うならば、実名派も匿名派もいず
れも肯定される。
しかし、もう一歩の表現の自由を考えよう、こう主張する
わけであります。もう一歩の表現の自由を考えたときには、
相手を誤解に陥れるような可能性を持った手法での意見表
明はここfjだけは他の例外たらんとして少しもおかしくは
ないという発想が基点にある。
ここに御参加の皆さんは、工学系のそれも情報工学関係に関心をお持ちの方々が
多いように思いますが、恐らくこちらの分野ではそういうのは少ないでありま
しょう。結局は<事実>がモノをいう世界だからです。しかし、われわれの周り
と言いますのはそういう世界だけなのでしょうか?
たとえば、「評価」「名声」などは厳密には<事実>とは無縁です。社会系ある
いは法学系においては、「詐欺」が横行している現実がある。肩書きや所属ある
いは「シューレ」の何処に属するかで考えや思想あるいは意見・学説と言ったも
のが実際と違って読み手に受けとらえるというケースはかなり多い。極端な話、
学説の中身を十分に検討せずに肩書き等で評価してしまうと言う悪傾向でありま
す。もし、これをいうなら「論証しろ」と言うような人が居たら、その者の言う
事は正しいにせよ、世間知らずか大学院でモラトリアムを楽しんでいる馬鹿かで
あろうと思う。(公知の事実)そんなことは少しでもまじめに勉強しようとした
時期があれば誰でもが分かる事。
たとえば、法学においては、誰もが正しいとしか受け取れなかった学説が、数年
すれば駄説であったなどということが頻繁に起こる。ただ、この駄説が迷惑にも
生きながらえた原因はひとえに実名であり所属であり肩書きであったと言う事も
稀ではない。したがってその駄説の駄説ぶりをきわめて早期に気づいた者が居っ
ても逆にねじ伏せられる始末。ところが、その原因を法学自身の世界の中で指摘
する事は事柄の性質上出来ない。わたくしは、ここfjなら出来る、こう思うわけ
です。
判例、判例を連呼するニュースグループがここfjにも在ると聞いておりますが、
そこでは面白い事に、判例は実際どうであったかという<事実>を言うのではな
く、末広厳太郎の言うような判例分析も経ずして結論だけを取り上げ、しかも、
それが判例で在るがゆえに何か正しい(価値を指摘している)と即断するような
傾向が在るとも聞いているが、それなども実は同じ罠にはまっているわけです。
私は「姿勢」だけは学会を超える存在、それをfjに期待する。そういう記事を読
んでみたい、と言った方が正確かもしれないが(^^;)。
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Golden Cross、
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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