気に入ってた店が3月いっぱいで終わってしまった。
終わる間際の1ヶ月の間は、休日ごとに4回行った。
最後の思い出に蟹の絵が描かれている皿(以前から可愛いなと
思ってた)が欲しかったので、食事中の時に「この皿をわけて
頂けませんか」と、頼んでみたら、1000円で販売しているとのこと。
お金を支払う所に行って見てみると、売り物の別の皿(蟹の絵付き)
が置いてあったので「この皿ではなくて、白くてまあるくて、大きな
蟹の絵が描いてあって…」と説明すると、
店の人は「あれは売り物じゃないんです、申し訳ないです」
私は思わず「えー、あの皿が欲しくて、古いのでも使いさしでも
構わなので売って下さい」と言うと、店の人は困っていましたが、
奥から、いい感じの男の人が出てきて「これでよければ…」とレジの
前の柱辺りに薄っすらと、ほこりがかぶって飾ってあった皿(まるで
トレードマークのように見える)を、2人がかりで、はずしてくれたのです。
その時に、ふと、(最後だから、もう、ここへは来れないんだ…)
胸が締付けられるような気分になってしまった。


今は、あの皿を壁に貼りつけて飾っている。
忘れたくない思い出があった店…