Re: 任意の正の数が1になってしまわないために
"Yuzuru Hiraga" <hiraga@slis.tsukuba.ac.jp> wrote in message
news:42392B0B.1010006@slis.tsukuba.ac.jp...
> 柳楽盛男 wrote:
> > 意外です。
> > (a^b)^c =a^(bc)の適用できる範囲はどうなるのでしょうか?
>
> log(X) はここでは無関係です。勝手な定数 a に対し:
> exp(a) = exp(2πi * (a/(2πi)))
> としたところで議論としては同じです。
>
> 上の変形では、最初は exp(2πi) と、偏角を 2π にとっていたのに対し、
> 1 と書き換えた時点で暗黙に偏角を 0 に置き換えてしまった点が問題です。
>
> 1 = exp(2nπi) と書けば、
> exp(2nπi)^(log(x)/(2πi)) = exp(n log(x)) = x^n
> となって、元の x と等しくなるのは n=1 の場合だけです。
柳楽の提示された疑問は,私にとってなかなか面白く,自分なりに調べたり
考えたり平賀さんの解説記事を眺めたりしていたんですが,どうもいまいち
釈然としなくて。 (a^b)^c =a^(bc)について,問題になっているのは当面a=e
のケースなので,aが複素数のケースは横に置いといて,aがe(=exp)の場合
(e^b)^c=e^(bc)が複素数b,cまで拡張して成立するかどうかなんですが,
exp(z1+z2)=exp(z1)*exp(z2)
のz1,z2が複素数でも成立することは,解析接続からも明らかで,exp(0)=1
なので指数法則は,底eに関して複素数まで拡張できるような気がします。
で,上の説明で1と書き換えた時点で暗黙に偏角を0に置き換えたためと
元の x と等しくなるのは n=1 の場合だけという説明がありますが,ここの
部分がどうもよく分からないというか。上の計算でも指数法則を適用して
いるし,なぜexp(2nπi)を先に計算して1とするのがダメなのか。そして,
こう計算するのが,なぜ指数法則を崩していることになるのかが,なんとなく
理解できるようで,理解できないような。xを含んだいろんな値を取れると
言うのなら兎も角,常に1になると言う差が有りすぎるのが面白いというか。
自分自身がもやもやとしているので,もやもやとした質問しかできないのは
申し訳ないのですが。
--
******************************
keizi kounoike
******************************
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
GnuPG Key ID = ECC8A735
GnuPG Key fingerprint = 9BE6 B9E9 55A5 A499 CD51 946E 9BDC 7870 ECC8 A735