ひろゆきです

"おにりん" <onizuka@icot.or.jp> wrote in message
news:ctb492$rll$1@newssv.kcn.ne.jp...

> クロスは、当面、進化論ってことで、bio でいいでしょう。

 はい。クロスし続ける気はありません。
 私は言語について深く考えたことがなかったので、言語につい
 て考えている方に助けを求めたということです。もちろん、あ
 ちらのグループにずっと投げ続けることは適当ではないですね。

> >  音声の随意化はかなり先行していたと推定される根拠は、現存
> >  霊長類の中に例があるということですね。
>
> いえ、例はありません。逆に、随意的に音声を出すことができる
> 動物は、脊椎動物では、4系統くらいしかないのです。
> 1)鳥類
> 2)クジラ、イルカ
> 3)コウモリ

 と、いうことは、ヒトの祖先は霊長類の系統では、独自に随意
 的に音声を制御する機能を獲得したわけですね。

> で、そのため、ずいぶんと時間がかかっただろうと。

 なるほど、ヒトにFOXP2が固定されて以降、実際にヒトが言語を
 獲得してた証拠が明らかとなっている時の間では無理だと考え
 られるということですね。でも、クジラやイルカはともかく、
 鳥やコウモリは本能の鎖が解けて知能で再構築して随意に発声
 しているというよりは、一度本能の鎖は解けたのだろうけど、
 他の本能の鎖に連鎖するようになったのでしょう。遺伝的に制
 御するシーケンスを他の遺伝的な制御シーケンスで正常に機能
 させるのは、確かに長い時間が必要だというのは納得しますが、
 解けた本能の鎖を知能で制御するのは、本能の鎖を解く段階で
 は遺伝子の変化が必要なので時間がかかりますが、知能で再構
 築するのは訓練と同じことなので、ヒト個体の寿命の中で可能
 なものではないでしょうか?つまり、FOXP2が本能の鎖を解いた
 とすれば、その直後から発声の随意的な組替えが可能となった
 と考えれるのではないでしょうか?

 個体発生の中に系統発生の痕跡を見る立場でヒトの成長を眺め
 れば、赤ん坊は最初は快・不快を表す定型的な発声しかしませ
 ん。これは、まだ発声が本能の鎖に繋がれたままなのか、本能
 の鎖は解けているのだけれど、それを再構築できるだけの知能
 の発達がないのか不明(おそらく後者だと思いますが・・・)
 ですが、発声の随意的な再構成はできていない段階ですね。そ
 れが、「訓練」によって、しだいに発声の種類を増やし、単語
 が話せるようになって、ついには話せるようになってゆきます。
 系統発生に戻って、ヒトの発声を縛りつけていた本能の鎖が解
 けた時、その発声を訓練するものはいませんので、それが言語
 へと発展するには、一世代では無理で、多くの時間が必要だっ
 たでしょうが、一世代が獲得した発声の新しい利用法は、遺伝
 形質ではなく知識ですから、次の世代へと受け継ぐことが可能
 です。急速に発展していったと想像するのは難しいことではあ
 りません。

 以降の言語とは何かに関わるおにりんさんの記事に対するフォ
 ローは、別記事にします。