BSE検査の緩和
てつたろです。
10/14、北海道で国内14例目のBSE感染牛が
見つかりました。
http://health.nikkei.co.jp/bse/child.cfm?c=0&i=2004101403161bs
一方で20ヶ月以下の牛に対するBSE検査が緩和
されることがほぼ決まりました。
多くの地方自治体は検査を継続するそうですが。
# 国からの予算がなくなっても検査を継続する
# だろうか?
1.検査
=若年牛でもBSE感染を発見できる検査法の確立
BSE感染は子牛のうちに起こり易いそうです。
# 人間も同じ。子供の方が感染し易い。
しかし、現状の検査方法では、20ヶ月以下の
牛に対する検査でBSEを発見できる確率が低い、
ということが認識されています。
で、「検査費用の無駄だから止めちまえ」が
現在の方針です。
何かが変です。
より精度の高い検査方法の確立こそ必要では
ないでしょうか。
# また、昼休みに流れていたラジオによれば
# どこかの大臣が「検査を緩和しても牛肉は
# 安全だから食べて欲しい」旨の発言をして
# いたようですが、これはまるで「20ヶ月以下
# の牛はBSEに感染しない」と言っているよう
# に聞こえました。
現行の検査方法にしても、かつて「30ヶ月未満
の牛にはBSEが検出できない」といわれていた
ものを日本では23ヶ月と21ヶ月の牛で検出して
います。
異常プリオンの量は30ヶ月以降で発見された
BSE感染牛の500〜1000分の1だったそうですが、
発見率が1000分の1という意味ではないです。
今後20ヶ月以下の牛にBSEが検出される可能性
がないとどうして言い切れるでしょうか。
# 後は「費用対効果」の問題でしょう。
# 個人的には子供たちの為にも、少しでも
# 安全性が増すなら検査は続行して欲しいと
# 思いますが、「そんな不完全な検査に税金
# をかけるのは勿体無い」という意見もわかり
# ます。
米国の「危険牛の76%は未検査」なんてのは
問題外ですが。
http://health.nikkei.co.jp/bse/child.cfm?i=2004071401098p2&c=4
2.除去
=危険部位の適正な除去
「BSE感染牛でも異常プリオンが蓄積しやすい
部位を適切に除去できれば、他の部位は安全」
という話も、マウス検査で統計的に示されて
います。
# 「特定部位以外にプリオンが蓄積されない
# 理由が解明された」という話を寡黙にして
# 知りません。
# 解明されていないならあくまで統計情報で
# 科学的情報ではないのがネックですが。
検査が確実でない以上、と殺〜精肉の処理は
重要なステップになります。
この処理を正しく行わないと、例え安全な
部位でも危険部位の一部が付着する可能性
があります。
# 日本のと殺・解体施設に関する情報が検索
# しても見つかりませんでした。
# (「危険部位は除去して焼却」という情報は
# ありますが、除去の仕方が問題なのです)
# 実際、国内の施設を信用しても大丈夫なの
# でしょうか。
# どなたか、情報をお持ちの方いらっしゃい
# ませんか?
7/22、米国の食肉業界の労働組合から代表
が来日して、業界の安全規則の問題を報告
していきました。
http://www.asahi.com/special/bse/TKY200407210205.html
どの部位が混入されているかわからないひき肉
(およびソーセージ、ハンバーグなどの加工肉)
の危険性は米国内でも指摘されているところを
見ると、米国内のと殺・解体処理が適正に運用
されているとは思えません。
3.防御
=感染源の確実な遮断
これが一番重要でしょう。
何しろBSEに感染する要因を確実に遮断でき
れば感染するはずがなく、検査や除去をする
必要もないのですから。
# 未知の感染源が残っているなら問題ですが
現在日本では感染源となる肉骨粉の使用が
禁止されています。
北海道の感染例が肉骨粉禁止以前の感染ならば
よいのですが……
一方、米国でも肉骨粉は禁止されていますが、
未だに徹底されていない模様です。
「異常プリオンの不活化」という技術もあり
ますが、見た目でわからない以上不活化されて
いない肉骨粉が使用される危険性がありそう。
なので、今のところ「使用禁止」がよいかと
思われます。
4.暫定処置
=生産地と月齢の表示
結局、現状では消費者自身が判断する必要が
あると思います。
従って判断するため、以下の情報は提示して
欲しいものです。
「生産地と月齢、検査済かどうか」
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