In article <Jb96d.2$2w.0@news7.dion.ne.jp> dh.shiozaki@s3.dion.ne.jp writes:
>滋賀県立琵琶湖博物館
>http://www.lbm.go.jp/emuseum/tour/Room_C/c0303s2.html
>はざっと見回しました。いろいろなされているんですね。
>しかし「年に1回水槽実験」の場面には到達できませんでした。
ごめんなさい、このことはハッキリとは何処にも書いていません。
とりあえず、今年の実験の案内は
http://www.lbm.go.jp/event/kouza.html#0803
にあります。あまりにも簡単すぎる説明だな^_^;
http://www.lbm.go.jp/toda/physics/taylor.html
も、この行事の関連資料です。

In article <cjajo4$1f4$1@news01.iij4u.or.jp> ishihara@y.email.ne.jp writes:
> 「回転水槽」では遠心力ばかりかコリオリ力もシミュレートできるんですよね?
>琵琶湖博物館にそれがあるというのは私にも唐突に思えましたが・・
># 戸田さんのご苦労、お察しします。
うーん、唐突に思えてしまいますか……

実は、琵琶湖というのは、
「地球自転の影響を受けた(=天気図の気圧配置から読み取れるような風と
 同じ性質を有する)定常流」
が確認されている、日本で唯一の湖沼なんです。

#「定常」を外して、振動現象などをアリにしたら、
#諏訪湖や洞爺湖などでも確認されています。

つまり、水流に対して地球自転の影響がハッキリ出るには、
琵琶湖ぐらいの「器の大きさ」が必要になってくるというわけです。
正確には運動の時間スケールで決まるんですが、
(現象が「ひとめぐり」する時間が
 地球自転の実効周期=極以外では斜めに回転している影響を考慮した周期
 よりも充分に短ければ、地球自転の影響は無視できる)
時間スケールと空間スケールには相関があるので、
間接的に「器の大きさ」に関係するわけです。

で、そのことを一般来館者の方に理解していただくのが、
回転実験室の設置目的です。
http://www.lbm.go.jp/toda/physics/rotate.html
しかしながら、水槽実験は準備に時間を要するため、
普段は「コリオリ力の不思議世界」をボールなどで体験するだけです。

                                戸田 孝@滋賀県立琵琶湖博物館
                                 toda@lbm.go.jp