In article <cgvjsf$num$1@newssv.kcn.ne.jp> onizuka@icot.or.jp writes:
>> もちろんギリシャ語はロマンス言語ではありません。
>> しかし、ローマ人が地中海世界を支配する以前は
>> ギリシャ語が地中海/アジア世界の共通語でした。
>フェニキア語じゃあなくて?
えっと、これって、
「ギリシャ語が地中海/アジア世界の共通語でした」
は正しいんだけど、それに
「ローマ人が地中海世界を支配する以前は」
という時代条件をつけると変なことになる
ってことですよね。

むしろ、ローマ帝国の成立によって
ギリシャ語の共通語としての地位が強固になった
という側面さえあるのかな?

そして、その背景には
In article <ch0khq$1as5$1@newsnnrp00.cwidc.net> takaoki@aisoft.co.jp writes:
>確かにギリシャ趣味はあったろうけれど、当初ギリシャ語には存在した概
>念=語がラテン語に無かったため導入したという語がたくさんあったはず。
>別な表現をすれば当時はギリシャ語の方がラテン語より語彙が多く高級で
>あったということで、ラテン語が積極的にギリシャ語から採用した。
という事実があると。

新約聖書が現在の形になった段階での「原典」はギリシャ語だったと思いますし、
キリル文字がギリシャ文字をベースに作られているのも、
ギリシャ正教圏におけるギリシャ語の地位を反映しているのでは?

ラテン語が現在のような「ヨーロッパ古典の標準語」の地位を得たのは
いつごろなんでしょうか?
スコラ学派の成立を待つことになる?

                                戸田 孝@滋賀県立琵琶湖博物館
                                 toda@lbm.go.jp