小林@那須と申します。有理数体 Q 上の4 次/5 次の多項式で、その根全てによる
拡大体の自己同型群が S5/S4(または A5/A4) になるものを教えていただけますでし
ょうか。
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sf と名づけた、行列やベクタを扱うコンソール上でソフトを作りました。Shell モ
ードのあるエディタと組み合わせることで、Matlab や Mathematica などの既存の
ソフトよりも行列/ベクタ演算が簡単に行えると自負しています。

そのソフトを使って、以前から納得できなかったガロア理論に再挑戦しています。
今回は証明をなぞるのではなく、定理に出てくる拡大体の自己同型群を具体的な行
列として表現してやり、sf を使って、定理を満たす数値例を作り数値実験を行って
います。実際に数値実験を行ってみると、ガロア理論で出てくる抽象的・形式的な
多くの定理を中途半端にしか理解していなかったことが良く分りました。自己同型
群は唐突に導入されたものではなく、複素空間上における根の対象操作であること
に気づかされました。結構、面白く遊べます。

最後の段階で 4 次の多項式では解けるが、5 次は解けない例を作ろうとして困って
います。既約多項式の制限が意外と強くて、実際にガロア各大体の自己同型群が 
S4/A4, S5/A5 であるような多項式が作れません。(たぶん私のガロア理論の理解が
不十分なんだと思います。)

教科書に良く出てくる多項式 x^4 - 2 の根が、 D4 に同型な対称群の部分群である
ことは分ります。でも S4 や A4 の自己同型群ではありません。自己同型の双線形
性の条件が強く利いてくるためです、そのような自己同型な変換が許されません。

既約多項式が複素根を持つときは、その共役複素数も根になることから、Q 上の既
約多項式は、結構強く制限されることも分ります。でも、その具体例が作れません。

どなたか、Q 上の 4次/5次既約多項式で、そのガロア拡大体の自己同型群が 
S5/S4(または A5/A4) になる実例二つを示していただけますでしょうか。
(URL へのポインタだけでも。)

よろくお願いします。

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Kenji Kobayashi
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