"GON" <gon@mocha.freemail.ne.jp> wrote in message 
news:cbmrtd$lf1$1@news511.nifty.com...
> Simple is best.
> 今の”年金制度改革”が官僚任せで場当たりだって批判は私もしてきました
> けど、じゃぁ、その反対側に陣取ってる”一元化”ってのは本当に手放しで
> 歓迎できるものなんだろうか?ってちょっと考えてしまいました。

 年金には、民間企業に勤める人の厚生年金、公務員などの共済、それ
以外の人の国民年金があるのですが、そのうち厚生年金は、将来の給付
増に備えて未だに潤沢な資産を保有しています。
 この資産は、これまでの厚生年金加入者と企業が払った保険料を蓄えて
できたものです。
 それに対し、国民年金と共済には将来の給付増に対する十分な資産が
ありません。年金の一元化は、厚生年金の資産をこれらの救済のために
用いようとするもので、民間企業に勤める人にとってはたまったものでは
ありません。

 国民年金の破綻については同情すべき余地はあるのですが、問題なの
は公務員の共済です。
 公務員には、退職直前に昇進をおこない、上の職制の退職金と年金を払
うと言う「悪習」があります。
 例えば長年係長で勤めてきて、係長の月収に応じた共済費を納めてきた
人が、退職1ヶ月前に課長に昇進して課長の月収に応じた退職金と年金を
受け取ると言うことが頻繁に行なわれてきました。
 共済の財務が危機に瀕しているのは、このようなお手盛りの支給増のため
なのであって、「一元化」という美名のもと、ごまかして厚生年金の資産で
救済されるのではたまりません。

 民主党が「一元化」に熱心なのは、その支持基盤に日教組などの共済年
金をもらっている労働組合があるからで、だからこそ上記の問題はどの政党
もごまかして、取り上げないのです。

 現在も、これらの悪習は続いています。このまま年金が一元化されれば、
「月額1万円の保険料を納めていた民間企業のサラリーマンよりも、月額
 8千円の保険料を納めていた公務員の方が受け取る保険料が多い」
という、ねじれ現象がおこることは必至でしょう。