Re: 四角錐の体積について
kin-yさんの<c9bq5h$hn3$1@news511.nifty.com>から
>どうもはじめまして。当方はとある塾の講師をしている
>者です。
>円錐の体積が円柱の1/3になる理由はわかりますが、
>四角錘の体積が四角柱の1/3になる理由が分かりません。
>初歩的な質問で申し訳ありませんが、どなたか助けて
>くれるとありがたいです。
kin-yさんがどういう対象に教えているかわかりませんが、
四角錘の体積が四角柱の体積の1/3になる理由は簡単です。
たとえば、底面a,bの長方形が高さTで収束する四角錘と四角柱の体積をそれぞ
れ、V1,V2とすると、
V2=a*b*T
になるのは、すぐわかると思います。
V1を計算するには、底面からある高さの部分の面積を求めて、それを高さにつ
いて積分してやればいいわけです。
底面からの高さtの部分の面積S(t)は、
S(t)={a(T-t)/T}*{b(T-t)/T}
=a(1-t/T)*b(1-t/T)
=ab(1-t/T)^2
となります。
これを0〜Tまで積分してやると、
T T
V2=∫ab(1-t/T)^2 dt = ab∫{1-2t/T+(t^2)/(T^2)} dt
0 0
T
=ab[t-t^2/T+(t^3)/3(T^2)]
0
=ab[{T-T^2/T+(T^3)/3(T^2)}-{0-0^2/T+(0^3)/3(T^2)}]
=ab(T/3)
=(1/3)abT
となります。これが1/3になる理由です。
今のは長方形だったので、一般的な四角柱はそのままでは適用できませんが、
一般的な錘でも
S(t)=S(0){(1^t/T)^2}
が成立するので、V2=(1/3)S(0)Tになります。
つまり、1/3になる理由というのは
・相似形図形の面積は拡大率(縮小率)の2乗で効いてくる
・2乗の関数を積分すると1/3という係数が出てくる
ってのが理由ではないかと。
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Yoshitaka Ikeda mailto:ikeda@4bn.ne.jp
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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