Re: FACE in AVG/NVG (2/3)
てつたろです。
part2
(ちょっと長いけど「歴史考察」でひとまとめ)
"iizuka" <iizuka@comp.metro-u.ac> wrote in message
news:c6av6l$9nu$1@swallow.comp.metro-u.ac.jp...
> "tetsutaro" <tetsutaro_zzz@yahoo.co.jp> wrote in message
> news:c5rpj6$2r4e$1@news01.point.ne.jp...
AVG/NVGの歴史考察
> > 対象物をカーソルで選択する)が出てきた。「画面選択」がプレイ
> > ヤーの自由度を拡げたといえ、判断力や融通性の点でコンピュ
> > ータは人間には適わない。故にこの分野もやがて新作が少なくなる。
>
> 自由度と言うよりは、画面をクリックするということにゲーム性が
> あったんです。
「コマンド入力にゲーム性が無かった」と?
> > その為、操作の自由度を捨ててストーリー重視へと適合したAVGが現れる。
>
> クリック操作のゲーム性より、プレイヤーに思考させることの方が、
> ゲーム性に優れるということがわかってきたんです。
「クリック操作」の方が「選択肢」より想像力
を必要とします。
(今、やらなければならないことが何か、そのため
には何をクリックすればいいのか。選択肢はその場
の流れで適当に選んでも先に進みます)
それに、プレイヤーに思考させるという点では、
主語と動詞をキー入力しなければならなかった
「コマンド入力」の方が上でしょう。
> ストーリー重視の1つの流れは、クリック操作の衰退と関連はありません。
ストーリーを先へ進めたくても謎が解けな
ければ進めないタイプのRPG的AVGから、
ストーリーをどんどん先へ読み進められる
ノベル的AVGへの進化の流れがあります。
RPG的が悪い訳ではなく、プレイヤーの要望
の多様化に対し分化していったと見るべき
でしょう。
残されたRPG的AVGはアクションAVGに進化
したようですね。
こちらはPCが画面に出ずっぱりですが、
ノベル型AVG/NVGよりよほど「投影型」です。
ところで、飯塚さんは「ゲーム性」を重視
されていますが、先日秋葉原のゲームショップ
を覗いて気付いた事があります。
それは、最近のノベル的AVG/NVGの謳い文句に
「ゲーム」の文字を(おそらくは)意図的に
出さないようにしているものが多い、という
ことです。
つまり、それらのノベル的AVG/NVGの制作者
はもはやAVG/NVGが「ゲームであること」へ
の拘りを捨てているように思えます。
思えば「弟切草」からして「サウンドノベル」
であり、敢えて「ゲーム」の文字を避けて
いましたね。
(「ゲーム」としての拘りを切り捨てた結果
「鬼哭街」のようなタイトルが出てきた、
ということでしょう)
「ゲーム」という言葉を辞書で引くと、
ゲーム 1 [game]
(1)(勝ち負けをあらそう)遊び。遊技。
「トランプ-―」
(2)(スポーツの)試合。競技。また、その回数。
(3)テニス・卓球などのセットを構成する単位。
(4)ゲーム-セットの略。
三省堂提供「大辞林 第二版」より
如何に操作性が良くても、得点やクリア条件
のないシミュレータはゲームじゃないわけです。
ノベル的AVG/NVGの勝利条件て何でしょう。
TrueEndやHappyEndに到達すること?
全てのストーリーを読み切ること?
それを目的にする人も多いだろうから、
「ゲーム」と言っても良いけれど、
「勝負性」はかなり薄いですね。
#「AVGはゲームか」という議論があった
# 時はこんな話がされていたのだろうか?
RPG的なAVGなら、謎を解きストーリー
を先へ進めることが出来たときには、
制作者が仕掛けてきた勝負に勝ったよう
な達成感はありました。
> > これらのAVGはそれ以前の「画面やメッセージから得た情報から次に
> > 執るべき正しい行動を推論していく」形を捨てている。
> > 結果、RPGの色合いを薄め、小説の特徴を取り込む事になる。
> > 従来のAVGがRPG的特徴が強いのに対し、新型はノベル的特徴が強い。
>
> 新型というか、ストーリーを見せること重視したAVGも出てきたという
> ことでしょう。AVGの形態は何も変わってませんから。
>
> > (両者は集合的に区分は出来ない。多くのAVGで両者の特徴が混在し、
> > 通常どちらかの特徴が色濃く出る)
>
> そのとおり。
「両者の特徴」をご理解頂いたから
「そのとおり」とコメントされたの
ですよね?
> > ・移動
> > RPG的 :通常どのタイミングでも行える。
> > 範囲に制限はあっても、その中
> > ならどこへでも移動可。
> > また、同じ場所でも体の向きを
> > 変えることで周囲を見渡せる。
> > ノベル的:移動の契機は選択肢よりPCの意思
> > によるものが主。
> > プレイヤーはUターンや方向転回
> > が自由に出来ない。
> > 特に1つの場面で用意された視点
> > は演劇の書き割り同様1枚だけ。
>
> こんな分け方は不可能ですよ。
> ストーリー重視のゲームでも上段の操作を要求するものはあるし、
ストーリー性の高いRPGだってありますから
RPG的=ストーリーがないという式は成り立ち
ません。
ただしRPG的AVGの場合、謎解きが先へ進まずに
折角のストーリーが停滞してしまう事が間々
あります。
流れるようにストーリーを読ませることを意図
したノベル的AVG/NVGでは、これはマイナス要素
なので、操作の自由度を制限してストーリーの
進捗が滞らないようにしています。
> 下段のものは昔からあるAVGのふつーの形態ですから。
「移動の契機は選択肢よりPCの意思」
が、ですか?
飯塚さんの「昔」っていつなんでしょう?
> > ・行動
> > RPG的 :場面毎に複数の行動を選択可。
> > 逆に正しい行動をとらないと
> > イベントが起こらず停滞する。
> > ノベル的:行動の選択のないまま場面切替、
> > 時には1日以上が過ぎる事がある。
> > どんな選択でもストーリーは先へ
> > 進み、停滞はない。
>
> これも同じく。
> 上段でも1日以上が過ぎることがあるし、場面切り替えもする。
> 下段はプレイヤーへのストレスをなくすゲーム業界全体の流れ
> のせいですから。
「プレイヤーへのストレスをなくす
ゲーム業界全体の流れ」って、「操作
性」に関しては同意できますが、
「謎が解けるまでの停滞」に関して
は全然該当しませんね。
「トワイライトシンドローム」や
「絶体絶命都市」のようなアクション
AVGやRPGでは現在でもなぞ解きが
出来るまで停滞するものは多く出て
いますし。
これらもイベントをクリアしないと
先へ進めませんが、苦労して謎解き
を行い、先へ進めたときの達成感は
停滞時のストレスを吹き飛ばして
くれます。
(ていうか、ストレスがあるから
カタルシスを感じるんですけどね)
> > ・PCの台詞
> > RPG的 :画面選択型の場合、NPCの前で
> > 選択した「物」に対応した台詞
> > のみを言う。
> > (PCは喋らずNPCがおうむ返しに
> > 喋ることでPCが何を話したか
> > 表現する場合が多い)
> > ノベル的:会話の契機は選択肢よりPCの意思
> > によるものが主。
> > 選択肢から会話が始まる場合も、
> > 最初の台詞以外の内容も勝手に
> > 話す。
>
> 上段は言い切ることが出来ない。
概念的特徴と実際のゲームでのあり方を
混同しないように。
「明確な線引きはない」ことにご同意を
頂いているのですから、もっと柔軟に
捉えてください。
> しばしばゲームではユーモアを要求されて、バカなサブキャラク
> ターの言動に主人公が突っ込む形式が取られるのが一般的だっ
> た。
主人公が感情も露わに突っ込めば
ノベル的特徴に当てはまりますね。
その時のプレイヤーの感情は主人公
の感情に影響されているのですから。
> 後段は「話す」「触る」などのコマンドでは、総当りゲームになるの
> で、必要なコマンドしか表示しなくなるゲームの流れがあって、自然
> と選択肢を簡潔な行動で示すようになった経緯のせい。
「選択肢」から始まる会話よりもPCの意思で
始まる(選択肢のない)会話の方が多い、
と言っているのですが。
(丸一日選択肢が出なくても主人公(PC)は
サブキャラ(NPC)達と会話し、行動している
AVGは極ありふれて存在しますよね)
> > ・台詞以外の表示文
> > RPG的 :状況描写が中心。
> > ゲームマスター=コンピュータから
> > の語り掛け(「あなたは〜」)の
> > 形式が多いが、PCの思考の形式を
> > 採っていても実質「神の声」
> > PCの感情表現は行わない。
> > ノベル的:一人称で台詞以外の口語文はPCの
> > 思考そのもの。
> > PCの喜怒哀楽はストレートに記述。
>
> 両方あるのが今のゲーム。どうやって分ける?
だから、もっと柔軟に捉えてください。
例えば「性格判断」と同じです。
どちらの特徴により当てはまるかで、どちらの
特徴が強いか判断できます。
(性格と同じでちょうど中央なんてまずなくて、
大概はどちらかの特徴に偏って色が出るもの)
"iizuka" <iizuka@comp.metro-u.ac> wrote in message
news:c6io9v$9k0$1@swallow.comp.metro-u.ac.jp...
> 飯塚(東京都)です。
>
> "tetsutaro" <tetsutaro_zzz@yahoo.co.jp> wrote in message
> news:c5rpj6$2r4e$1@news01.point.ne.jp...
>
> > 以降、NVGとノベル的なAVGが隆盛を誇る一方で、RPG的な
> > AVGはやや衰退しているのが現在の状況であろう。
>
> いわゆるノベルゲームが隆盛を誇るという分析は変。
> 細々と出ているが一時の勢いはなく、没落するジャンルと言っ
> ていいでしょう。発売タイトル中の占める割合を見てください。
「NVG+ノベル的AVG」つまりストーリーを読ませる事に
重点をおいたものが、RPG的ななぞ解きとイベントクリア
を繰り返すタイプのAVGに比べて、という意味で言ったの
ですが。
確かにNVGはゲーム全体のなかで数は多くありませんが、
出た作品の中で話題作が占める割合はAVGのなかで話題作
となった作品が占める割合より多いように思います。
だから「細々」とか「没落」とか言われてもピンと
きません。
#「質の低い作品が数多く出回ると衰退する」という
# ことをゲームブックが衰退した原因とする分析をした
# 文をどこぞのサイトで読みました。今ゲームブック
# は再び新作が増え始め、「デジタルゲームブック」
# などという分野も現れたそうです。
#
# NVGも駄作が続出して見限られる事のないように、
# 少数で良いのでじっくりと良作を世に出し続けて
# 欲しいものです。
> そしてAVGをNVGなものと分ける考え方ですが、もともと
> AVGにはシナリオ重視するものがありました。少なかったです
> けどね。比重が今ほど寄ってなかったというだけのことです。
> その証拠にファミコン時代に既に有名作家を起用したAVGが出ている。
> 1987「京都龍の寺殺人事件 山村美沙サスペンス」
> 1989「京都花の密室殺人事件 山村美沙サスペンス」
> 1989「ブルートレイン殺人事件 西村京太郎ミステリー」
> 1991「赤川次郎の幽霊列車」
> ストーリーを重視してなければ、こんな作品がファミコンに提供されない
> はず。
# ファミコンは所有していませんでした。
# 当時のプレイ経験はPC-8801中心。
どれも推理ものですねぇ。
分野が偏っているのは、これらを元にしたAVG
が「なぞ解き」中心のRPG的AVGに向いている
からでしょう。
AVGが世に出たのが1970年代後半ですから、
これは10年近く後の話ですね。
RPG的なAVGにストーリーが重視され始めた
頃でしょうか。
でも、本当にストーリーを読ませる事を
重視するなら、同じ処でループして話が
先に進まないような造りは避けるべきで、
そうなってきたのがノベル的AVGです。
> つまり結論としては、今も昔もAVGは隆盛を誇っているとするのが、正しい。
AVGという括りでなら同感。
私の考えとも何ら反する処はありません。
むしろ、アクションAVGの存在を失念して
いましたので、
「AVGは近年多様化が進み、ますます隆盛
を誇っている」
といえます。
(その中で近年のタイトルが少ないのが、
従来型のRPG的AVG)
> > 以上のように、AVGやNVGにPC視点が多いのは、
> > TRPGを元祖とする影響であると推察している。
> > コンピュータゲームの多くが他者視点であり
> > ながら投影型である以上、PC視点の理由を
> > 投影型であることに求めるのは意味がない。
>
> これまた前提から結論がまったく導けない。
では、飯塚さんにも判るように説明しましょう。
(と言っても理解できるかどうかは個人に依り
過去いくつかの説明をご理解頂けなかった経緯
があるので、さてこれでご理解いただけるか
どうか)
前提
「AVGやNVGのPC視点はTRPGの影響で「投影型」
という理由ではない」
補足
「他者視点でも投影型であることに問題はない」
結論
「投影型であることがPC視点であるという理由
にならない」
(「前提」だけで理由になりますが、「補足」
で更に結論を強化してます。また「補足」は
こうも言えます。
「コンピュータゲームの多くは他者視点」
かつ
「コンピュータゲームの多くは投影型」
なら、
「投影型はPC視点であるべき」は偽)
> >コンピューターの多くが他者視点
「コンピューターの多くが」
↓
「コンピュータゲームの多くが」
(私がTYPOしたかと思いました。
引用は加工したら引用ではなくなります)
> この記述の根拠が全く証明されていないせいだと思う。
「コンピュータゲーム」という括りで
言えばAVG/NVGはほんの一分野にすぎず、
ACGやRPG、SLGの多くが他者視点です。
このことに証明が必要ですか?
(むしろ、飯塚さんがいつも断定的に仰る
ことで証明頂いていない事の方が多いと
思います)
> > ゲームは一人称がデフォルトではない。
>
> これは過去のゲームの歴史をみるとわかりますが、デフ
> ォルトなんですよ。
これとか。(証明のない断定)
# そもそもデフォルト(既定)の説明には
# 「過去」が必要条件じゃ無いはずですが、
# とりあえずお付き合い致しましょう。
> もうちっと過去のゲームに目を向けてください。
1980年頃の初期型AVGは一人称ではありませんでした。
PCは二人称であり特に名前も特徴も設定されておらず、
典型的な投影型PCだったのです。
AVGにストーリーが重視されるようになり、PCが自己主張
を初めてからようやく一人称が増えてきました。
(「プレイ中に自己主張するPCは他者型」は何度も説明
していますがご理解頂いていますか?)
さて、1980年以前で一人称のゲームって何でしょうか。
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