日本は戦後は他国に対しては本当に真面目で実直な存在だったと思う。純粋培養とい
えるくらいに。しかし、日本国は、自国が丸裸になって恥ずかしさを曝け出せば他国
はそれに見合った接し方をしてくれるものと期待し、もちろんその期待に反し逆手に
とって不利に扱うなどとは豪も考えなかった。その自慰行為的な自虐的生真面目さの
原因の一つが日本国憲法に有った事はあまり知られていない。

実は、日本国はあまりにも謙虚な日本国憲法を一方においては極めて損なしかも危険
な思想であることは知っていた。他方においてこれほどまでに自傷的になれば他国は
好感を持って対応してくれるであろうと言う自惚れがあった。しかし、当てが外れ
た。日本がこんなに早く復興し、表面だけとは言え経済大国世界第二位などにならな
かったなら他国は好感を持って応じてくれたであろうし、自惚れは隠れたままで済ん
だであろう。

現在、日本に対し他国からの風当たりは強い。これは当たり前。加えて北朝鮮のよう
な国は日本の華々しい復興はますます苦々しく目の敵にするのも当然である。そうな
らないのが却っておかしいのである。この状況下で、日本がいくら友好的表情を示し
ても、いくら金をばら撒いても火に油を注ぐようなもので、日本が期待するようなも
のには決してならない。なるはずがない。

日本が他国からチョコレートを恵んでもらい、脱脂粉乳を分けてもらい物貰いのよう
なみすぼらしい国家に成り下がれば別であろう。しかし、それがいやならば、もはや
逆戻りはできないことを知り、これらの膨大な重圧を正面から押し返す作戦に切り替
えなければならない。逃げのやり方では国際社会では信頼されることは決してない。
「強いから信頼される」これである。何も武力のことを言っているのではない。たと
えば経済面に於いては製品が良いから強く出て売る。これである。世界は良い物優れ
た物を安く売る事には誰もかなわないし、文句は不純であって耳を貸す必要のないも
のである。(駆け引きは必要であろうが)

日本は逆戻りできない今の日本の状況を考えたときにはまだまだ遅れているし、お金
も技術も不足している貧乏国であり後進国である。少なくともそう意識しなければな
らないし、それを前提とした国家計画を立てなければならないのである。これを思っ
たとき、ちょっ金があったからと言って恥知らずにも他国にばら撒いたり分け与える
ようなことなどできるものではなく、そんな甲斐性などないのである。全てを国内の
研究費、国内の設備の充実、教育費、医療費等々それらに当てねばならない。それ
と、忘れてならないのは文字通りの国際的警察費に当てなければならない。

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みんなのケンちゃん