ブッシュが悪逆非道の武力行使によってイラク人への無差別殺戮を始めたと
き、小泉内閣は断固たる支持を表明した。
川口外相も戦争に反対するフランスを「よろしくない」と批判したのを始め、
閣僚誰一人としてイラク人民に対する憐憫の情を表明する者はいなかった。
それが今度はどうだ。「救いを待っているイラク人のために……」(石破長
官)などと急に博愛主義に目覚めたような宗教家然たるしおらしさである。
他方では「中東の安定は日本の国益にとって重要」と日本人の機嫌に配慮し
ている。
人道とは裏腹に、実は石油欲しさの国欲から出ていることは自明ではないか。
日本政府の欺瞞がどこまでイラクに通用するかが見物。