青龍さん wrote...
Message-ID: <br8452$g7v$1@news511.nifty.com>
>  もし米英軍の攻撃は正規の軍事行動だが、残党勢力の攻撃はテ
> ロだと言うことになると、正規の軍事行動とテロを分けるのはなんな
> のでしょうか?

国際法(戦争法・武力紛争法)ではないでしょうか。

>  これもどこまでをテロ活動と評価するのかに関係していると思います。

私はそれらの区別は全く関係ないと思います。
イラク前政権残党勢力の立場に立てばテロもゲリラ戦も全て正当化された上での
レジスタンスです。一方、第三者の立場から見ればあくまでもテロはテロであり
ゲリラ戦はゲリラ戦でしかあり得ません。

もっとも、逆説的になりますが、「イラク前政権残党勢力をレジスタンスと表現
したい人は好きにそう表現すれば良い」とは思っています。実際に残党勢力は連
合軍を相手に抵抗しているわけだから、残党勢力をレジスタンスと表現してもそ
れ自体は確かに間違いではない。

もっと突っ込んで言えば「レジスタンス(=抵抗勢力)がレジスタンス(=抵抗)の
手段としてテロやゲリラ戦を行っている」というならそれは正しい。しかしなが
ら「これはテロではなくレジスタンスである」というのならそれは大間違いです。
少なくとも私は賛同できません。

仮にイラク国民の大半が残党勢力による抵抗活動を支持しているのならまだしも、
多数の報道や情報を見る限り、現時点でイラク国民の大多数が望んでいるのは新
政権の樹立と生活の安定であって、前政権の復活では決してない。そういう現状
において残党勢力のテロ活動をレジスタンスと表現するのは美化するのも甚だし
く、私はとうてい賛同できません。

>  私の知る限り、民間人や外交官への攻撃をレジスタンスだと言っ
>  ていた人は見たことがないのですが、その様な発言があったので
>  したら是非ご紹介下さい。

民間人や文民へのテロを指してレジスタンスだと明言している公人や著名人につ
いては、今のところ私も知りません。馬鹿でもない限りそんなことを公言する人
はいないと思います。もっとも、ネットの有象無象の中にはレジスタンスである
と主張して憚らない人々がたくさんいるみたいだけど。

そうではなくて、民間人や文民が犠牲になっている現状にはあえて触れずに、イ
ラク前政権残党勢力による武力行使や威嚇行為を全てひっくるめて――すなわち
テロかゲリラ戦しかあり得ないのですが――レジスタンスと表現している人は少
なからずいます。たとえば最近の国会では下記の人々がそう発言しています。

# 日本共産党 赤嶺政賢議員
# 第158回国会 予算委員会 第1号(平成15年11月25日)
# http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/001815820031125001.htm
# 
# 大阪市立大学 松田竹男教授
# 第156回国会 イラク人道復興支援並びに国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援
# 活動等に関する特別委員会 第6号(平成15年7月1日)
# http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/013215620030701006.htm
# 
# 民主党 原口一博議員
# 第156回国会 イラク人道復興支援並びに国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援
# 活動等に関する特別委員会 第7号(平成15年7月2日)
# http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/013215620030702007.htm

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中本徹也 (NAKAMOTO Tetsuya) @ HACHIOUJI City, TOKYO.
tetsuzou@pop02.odn.ne.jp