青龍です。

"Yoshitaka Ikeda" <ikeda@4bn.ne.jp> wrote in message news:bo7duj$q4m$1@nn-tk103.ocn.ad.jp...
> From <bo78fq$g7a$1@swallow.comp.metro-u.ac.jp> Written by iizuka
> > 歴史観じゃなくて、史実の話をしてるからでしょう。
> > くだんの引用に史実の記述があるが、扶桑社のそれに史実の記述が
> >ない。
> > ないものは引用できない。
> 
> それを史実だと考えるかどうか、っていうのが歴史観だと思うのですが。
> ビデオテープも回っていない、過去の資料から推測するしか仕方がない
> 「歴史」の「事実」がどちらが正しいか、等というのは基本的にはできないは
> ずですが。

 山川出版社の教科書では、
1.日本が韓国の軍隊を解散したこと。
2.解散させられた軍隊が義兵運動に参加し、運動が本格化したこと。
3.日本政府が軍隊を派遣して義兵運動を鎮圧したこと。
4.伊藤博文暗殺後、日本政府が憲兵隊を常駐させて韓国の警察権を奪ったこと。

 が、記載されており、そのうち「日本が武力を行使した」という兼松さんの主張を
支えるのは、1.3.4.の部分です。
 この1.3.4.の部分は問題になるとしたら、このような事実があったか否かというこ
とであり、歴史観の問題とはいえないでしょう。
 池田さんがこの部分の記述に異論があるのであれば、論拠を示して反論すれば
いいだけの話です。
 しかし、池田さんは兼松さんが山川出版の教科書を例として出したのに対して、
山川出版の記述が信用できない理由も示さず、単に他の教科書を引用していな
いという理由のみでその信用性を問題にしているわけです。これは議論の仕方と
してはかなり問題があると思います。

> また、同じ事実でも別の立場から見れば違うように見えることは多々ありま
> す。歴史というのは暗闇にある像みたいなものです。当事者はなでることしか
> できず全体像はつかめない。そして構成の人間はある方向から光を当ててその
> 像を見るしかできないのです。

 池田さんがこう考えるのであれば、池田さんが史実を検証した上で、論拠を示し
て、山川出版の教科書の記述は史実の評価としては不適当だと主張すればいい
だけです。

> そもそも、山川出版の歴史教科書に「史実の記述がある」というのは共通化さ
> れた認識ではないでしょう。逆もまたしかりです。

 池田さんの現時点での主張は、単に山川出版社が信用できないとするのみで、
その論拠を示すことさえしていません。現時点では、池田さんの主張は論評には
値しません。議論する気をお持ちでしたら、山川出版の教科書の記述を否定する
論拠を示してください。

# なお、中本さんの記事に対するフォローの中でも書きましたが、同様の記述は
 姜在彦 著 「新訂朝鮮近代史」(平凡社選書)165ページにあります。