藤井処分は不当
藤井道路公団総裁解任処分の理由は単に「不適任」、公団内の内部決定に
違反したとか、政府の命令に背いたとか、財務諸表を隠したとか、などに
関する理由は一切示されていない。扇前国交相のときは特に不適任でもな
かったのに、いつの時点で急に不適任になったのか?  
財務諸表?  それは通常、合計・残高試算表、損益計算書、貸借対照表を
一括していう。正規の財務諸表を作製するためには、まず資産勘定をどう
算定するかが問題となる。通常、土地以外の固定資産は償却資産である。
道路自体がそれに含まれ、それは原価償却資産となる。今のところ、国有
道路についての残存価格などに関する会計公準があるとは聞いていない。
財務諸表?  だからそんなものがある筈がない。あるとしても藤井が言っ
ているとおり、単なる内部的な研究のためのものでしかないであろう。
石原伸晃はその辺が暗い。イノセも分かってはいないのではないのか。
大体にして石原のこの若僧、行革担当大臣のとき、国際労働機構からの勧
告にも拘わらず、「公務員がストライキするのを喜ぶ都民がいない」など
とほざいて労働基本権問題で前向きの措置をしようとはしなかった。この
若僧のこうした思考は、三流国にも劣る。民主国政治家に不可欠な法理に
暗いといわねばならない。
ストライキというものは、部外者から喜ばれるためにあるのではない。基
本権は基本権なるがゆえに絶対なのである。
伸晃は父石原慎太郎を真似したのであろうか。人によっては、慎太郎が強
行した「外形標準課税方式」を評価しているが、これはとんでもない了見
である。そもそも、収益から諸経費を差し引いた純益の部分について課税
するというのが租税思想の中心原理である。仮に、国自体が外形標準課税
方式を採用することになっても、それは悪税として早晩廃止されることは
明らかである。
こうした法理論に無知なのかどうなのか分からないが、石原慎太郎は、彼
個人の好き好みに基づいて判断して事を行ったものと思われる。だから裁
判で負けた。国費を注入した大銀行に対する措置としては、他にもっと合
理的な手段が考えられてしかるべきであった。
石原慎太郎も伸晃も、法理を無視して事を行ない、いざ訴訟になれば、公
金を訴訟費用に投入し、あとは野となれ山となれ、ということか。
全く困った政治屋共だ。こういうのも“政治産業廃棄物”“犬の糞にも劣
るもの”というべきなのであろう。
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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