"J_Saita3 premium" <J_Saita3@hotmail.com> wrote in message
news:3f94b0ff_2@news.premium-news.net...
> 9条なんていくら議論してもだめだって。
>
> 本質は、この国の軍隊運用をする人間を国民が疑心暗鬼で見ていることなんだよ
>
> 何故信じられないのか、ここにメスを入れないと100年かかっても
> 進展なし。何で誰もそこを議論しないのかね。
> 社民党も自民党アホバカスボケ。本質を議論しろ。

仰るとおりであります。まことに仰る通りではありますが、なぜ仰るような馬鹿なこ
とが日本では語られるか、にも少しは触れましょうよ。

ちょっと視点を変えたところから。日本人の「癖」が問題なのではないかと思う。日
本人は憲法第九条を「平和主義」を定めたものだとし、実質的な意味での我々の国家
生活意識がそれだとする。また、たとえば選挙制度などの「民主主義」を言うそれぞ
れの規定も、常に実質的な実体を語るものとして捉え思考しようとする。単なる<技
術性>を見るだけに留めようとする人々は極めて少ないのが実情。

しかし、「平和(主義)」にしても、もともと既に我々国民の実体としての平和意識
が存在し、ただその規定たるや、今在る実体を将来に向けてコントロールする方策と
しての考え方あるいは舵取りを示すに過ぎない、と捉えることが必要なのではあるま
いか。日本人はヘンなところにあまりにも真面目過ぎる。心までも規定の文言に同化
しようとする。ヨーロッパから伝えられた法制度に心までも同化させるだけの価値な
ど無い。日本人は憲法にしても他の全ての法規定にしても<技術的存在>としての産
物、従って主に裁判するときだけに威力を発揮する<裁判規定>に過ぎない、との認
識が足りないのではなかろうか。学者に於いても必須の理由も無く行為規範と捉えた
がる者が多い。ムードで押し捲りレアリズム思考が出来ないのである。日本人の「悪
癖」である。

従って、憲法などの規定がいかなるものであろうと、いかなる読み方をしようと我々
の<現時点での心に思う平和観>の実体をそこでは教えてはくれていないのであっ
て、我々は、<現時点での心に思う平和観>は、それとは全く別に考え確定しなけれ
ばならないのである。敢えて言うならば生の社会意識あるいは生の政治意識である。
日本の為政者達も国民もこの生の意識をどう育てるかに最も注力すべきであり、また
問題としなければならないのである。

戦後は、生の社会意識あるいは生の政治意識がどっか別なところに在るにも拘らず、
単に、従たるヒントを示すものであるに過ぎなかった「規定」に縛られて、主たる意
識を無理矢理に制約し続けてきた50数年であった。我々は良いことか悪いことかは
別としてイラク戦争における戦後統治に対するイラク人の正直な感覚こそが人間とし
てのきわめて自然な姿なのであって、GHQから日本人は羊のようにとても統治しやす
い国民であったなどと評価されるような事はポチやミケならいざ知らず、人間として
は却って極めて恥ずかしいことだったんだ、と反省すべきなのではあるまいか。

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