Path: ccsf.homeunix.org!ccsf.homeunix.org!news1.wakwak.com!nf1.xephion.ne.jp!onion.ish.org!onodera-news!Q.T.Honey!news.join.ad.jp!news-sv.sinet!newsfeed.mesh.ad.jp!not-for-mail From: =?ISO-2022-JP?B?GyRCTWo4dxsoQg==?= Newsgroups: fj.news.usage Subject: Re: =?ISO-2022-JP?B?GyRCQyZAfhsoQg==?= Date: Tue, 16 Sep 2003 20:18:43 +0900 Organization: BIGLOBE news user Lines: 74 Message-ID: References: NNTP-Posting-Host: freed1aaf022.tky.mesh.ad.jp Mime-Version: 1.0 Content-Type: text/plain; charset=ISO-2022-JP X-Trace: bgsv5647.tk.mesh.ad.jp 1063711123 5978 133.205.226.22 (16 Sep 2003 11:18:43 GMT) X-Complaints-To: news@mesh.ad.jp NNTP-Posting-Date: Tue, 16 Sep 2003 11:18:43 +0000 (UTC) In-Reply-To: X-Newsreader: Datula version 1.51.09 for Windows Xref: ccsf.homeunix.org fj.news.usage:750 In article , KGK == Keiji KOSAKA wrote: >「事例ゼロでは意味が無い」というだけでは、「その具体的な事例は文脈にお >ける事例しか選択肢は無い」とは言えません。  そら一般的には無理ですが、一定の条件が満たされれば言 える話です。  条件:   ・明示されている事例は存在しない   ・事例を探す時点以前に発言の応酬が存在している(=    文脈が存在している)   ・文脈以外に参照すべき情報のポインタ等は、存在して    いない  で、件の文脈においてはこの条件は全て満たされています。  帰結するプロセスを具体的に示すと、こんな感じです。  「事例ゼロでは意味が無い」であれば、さて事例はどこに あるかいな、となるわけです。  明示されていればそれが選択肢としても最上位に来るので すが、件の文脈においては示されていません。またポインタ もありません。となると、暗黙的に存在するものの中から探 すことになります。そして、具体的な「暗黙的に存在する」 場所は、文脈でしかありません。  従って、「その具体的な事例は文脈における事例しか選択 肢は無い」と帰結されます。 >もちろん、話を振る方は「文脈における事例」を念頭に置いて振るんでしょう >が、それに乗る方は別の事例を念頭に置いててもかまわないし、すり合わせさ >えできれば、むしろその方が面白い議論になりやすい。 >それが議論の幅を広げるきっかけになるから。  それはその通りですし、私もそれを否定はしません。  が、私が言っているのは件の記事において投稿者が言って いることを読解するという話ですから、そこまでスコープを 広げた話をしているわけでは無いのです。  幅を広げるとか広げないとかいう以前に、「コイツは何を 言っているのか」を理解するフェーズの話です。 >で、論者が別の事例を念頭に置いてたとしても、文脈に依存しすぎない限り話 >が通じるってのがメタな議論ってものです。  メタな話とは、そんなに簡単な話ではありません。  馬鹿のレベル分けをすることは意味が無いと思いますが、 メタのレベル分けをすることは大切です。メタ化というのは いろんな軸で可能ですし、軸が共通であってすら階層化のや りかたは多々あるのですから。しかも、任意に軸を導入でき るだけに、矛盾させることは容易で、そんなメタ化をやって しまったら結論が意味を失いますから、目も当てられません。  従って、メタな話をする場合は、事例に関する詳細を省け る代わりに、メタ化の構造については、いろいろ考える必要 が出てきます。しかも、その構造が話者間でずれていれば、 話はすれ違うばかりです。  従って、メタ化の構造に対する認識がずれている場合も、 話は通じません。むしろ、メタな話をする際に頓珍漢な応答 が生じ理由としては、そういう認識のずれが寄与することが 大きいように私は経験から感じています。  傍証として、話が頓珍漢になっている場合に、抽象化の構 造について問われた相手がちゃんと答えを返したことがほと んど無いという経験があります。構造を考えていなければ答 えられないでしょう。  そもそもメタ化とは多くの選択肢を持つものであるという 認識すら無い場合もあるように感じます。 -- 頼光 mailto:raikou@mug.biglobe.ne.jp 関心・専門分野:  宗教学、歴史学、社会学、情報工学