コメディ、イラク戦争。

アメリカが自慢のハイテク強力軍備であっという間にイラクを占領した。
フセインのヤロウは大口を叩く暇もなく消えざるを得なかった。
世界の誰の目にもアメリカの完璧な勝利に見えた。

戦後、意気揚々とアメリカが統治機構を発足させ、アメリカンデモクラシーのもと自
由選挙を行った。

誰が勝ったかって?

原油を売った金をばら撒いてくれる『フセインのバース党』が勝つに決まっているわ
けだ。
『石油を売った金で企業を起こし、育てて豊かになろう、』などと言う自由主義のま
どろっこしい手法は通じない。
今日の今が食えないのだ。
先の羊肉より目の前の麦粒のほうに飛びつく。
将来の柿の種より今生柿に飛びつく。

バース党が歓呼を持って人々に選ばれ政権に就いた。
アメリカも自由選挙の結果だからこれを拒否はできない。

かくしてフセインが地下からドブモグラのように顔を出し党首に当然のように迎えら
れた。

フセインが大統領に選出され、勝ち誇ったヒットラーのように片手を上げ大衆の歓呼
に答える。
アメリカが自問自答する。

『じゃあの戦争はなんだった』のかと。

まるでコメディじゃないかって?


こうならないようアメリカは高額懸賞金でも何でも出して早くフセインをとっ捕まえ
たほうが良いと思うがねえ。
さがすのは大量破壊兵器よりこっちが先だろう。
いや、大量破壊兵器がさきだ?

は〜〜いそがしいねえ。

まるでコメディを演じる前日の楽屋のようだ。