Path: ccsf.homeunix.org!ccsf.homeunix.org!news1.wakwak.com!nf1.xephion.ne.jp!onion.ish.org!onodera-news!newsfeed.media.kyoto-u.ac.jp!fr.usenet-edu.net!usenet-edu.net!fu-berlin.de!uni-berlin.de!pppbm44.tokyo-ip.dti.ne.JP!not-for-mail From: Norimasa Nabeta Newsgroups: japan.chat Subject: Re: =?ISO-2022-JP?B?GyRCSkwkS01RO3YkTyQiJGokXiQ7JHMkLBsoQg==?= Date: 03 Aug 2002 11:01:16 +0900 Lines: 44 Sender: Administrator@heliotrope Message-ID: References: <3D4A95D2.BB59E9DB@mac.com> NNTP-Posting-Host: pppbm44.tokyo-ip.dti.ne.jp (61.195.23.44) Mime-Version: 1.0 (generated by SEMI 1.13.5 - =?ISO-8859-4?Q?=22Meih=F2=22?=) Content-Type: text/plain; charset=ISO-2022-JP X-Trace: fu-berlin.de 1028340079 37680561 61.195.23.44 (16 [58444]) User-Agent: Nana-gnus/6.13.9 SEMI/1.13.5 (=?ISO-8859-4?Q?Meih=F2?=) FLIM/1.13.2 (Kasanui) Emacs/20.6 (i386-*-nt5.0.2195) MULE/4.1 (AOI) Meadow/1.13 Beta1 (TANAHASHI:61) Xref: ccsf.homeunix.org japan.chat:3829 >> (u-ogeshi ) さんは >> 『Re: 別に用事はありませんが』の中で書きました。 > ◆Nachi Yumesawaさんの<3D4A95D2.BB59E9DB@mac.com>から >> のりたまどん > > なんか嫌な想い出を思い出しそうで思い出せない今日この頃。 なにもすることがなくて、どこにも行くだけの金もなくて、 クーラーもない四畳半一間の下宿に半裸で転がって、じりじり と照りつける日差しを堪えている夏の昼下がり。 「ああっ、はらへった〜」と青年はつぶやく、 しかし、台所にはなにもありません。 「こんなとき、炊飯器に残り物ご飯でもあれば、  ふりかけでもかけて腹いっぱいができるのに。」 そう独り言をいうと、とつぜん窓の外で大きな声がしました。 「その願い聞き届けたり〜」 みると、2階の下宿窓のそとにアラビア風の大男がぷかぷか 浮かんでいるではありませんか。 「炊飯器に、ご飯の残りもの、そして、ふりかけだな、  ふりかけはなにがいい」 不意をつかれて呆然としていた青年は 「の、のりたまでいいです。」と答えてしまいました。 「ふりかけはのりたまだな、  これで3つの願いかなえてやったぞ、  そうれ、これでのりたまどんをつくって  はらいっぱいになるがいいぞ、  わはははははははははっ」 のりたまどんを手にして青年は、ふしぎな大男が消えていった 虚空を、いつまでも、いつまでも、見つめているのでした。 それは誰にでもある若き日の夏の思い出なのでした。 -- のりたま@泣ける話じゃのう